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〈詩〉金色の光の中で
川辺にはいろんな生き物が来る
毛虫がフサフサの毛並みを輝かせながら
懸命に白い法面を渡ろうとしている
防波堤の上から、不服そうな顔で
わたしをにらみつけているのは
キツネかタヌキかハクビシンか?
「ナワバリ荒らすんじゃねえよ!」
と言いたげな顔で
自信たっぷりのカラスは
わたしが近づいても逃げやしない
「だから何?」と言いたげな表情で虫をついばむ
虫の死骸をセッセと運ぶ働き者のアリさん
わたしの視界を邪魔するブヨ
そっと花の蜜を吸うチョウにスマホを向けたら
逃げられた
「人間って無粋だわ!」と言われた気がした
目には見えないけど、存在を主張する野鳥たち
求め過ぎるカエルたちの愛の大合唱(ちょっとうるさい)
「わたくしは上品よ」と優雅にウグイスが鳴く
そして、金色に輝くコンクリート法面にいる者
それは、わたし
ただの生物
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![まひろ@自然を写し取りたい](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143808913/profile_b399d4333d1b9cae8ee26558175e1a1e.jpg?width=600&crop=1:1,smart)