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ヤマユリ香る登山道での不思議な出会い…宇津峰登山(福島県郡山市・須賀川市)

先日の「つぶやき」にも書きましたが、7月16日(月)の「海の日」、郡山市と須賀川市にまたがる宇津峰山に登りました!
……登りましたといいますか、案内していただきましたというべきか。とりあえず登りました!

こちらのサイト様を参考に、駐車場が広くて、比較的初心者向けに思える須賀川市側の「市民の森」から登ることにしました。

というわけで、須賀川市の「市民の森」へ。
駐車場近くに設置された案内板。西音森山から宇津峰へ至るコース。大変シンプルです。YAMAPもダウンロードしたし、いかなわたしだとて迷うはずはない!(と思ってたけど、甘かった…(;^_^)

キャンプ場の横を通り、西音森山(標高547m)を超えて、宇津峰山登山口を目指します。宇津峰山の標高は675mらしい。正直、山に慣れている方にとっては「ふっ」程度のレベルかと思われます。

キャンプ場近くに咲いていたヤマユリ。ここだけでなく、山中にも可憐なヤマユリがうつむき加減で揺れていました。

今回はさすがにミラーレス持参は断念したのですが、こういうのを見ると「持ってくればよかったーーー」と後悔したりします

キャンプ場です。3連休中とあって、利用者多し。

光がいい感じ。

案内に従って、まずは宇津峰山登山口を目指します。

杉林の影。こちらもいい感じ。

またしても、槙野万太郎先生をお呼びしたいお花が…。

iphonの写真機能は「ブタクサ」だというんですが、違うような気がする

またしてもヤマユリ。どなたかが支柱を立ててくださったようです。以前参加した高篠山森林公園や五百淵での探鳥会でも感じましたが、里山の環境が守られているのは、行政だけでなく、ボランティアの皆さんのおかげですね。

写真ばかり撮ってるから、全く先へ進まない! 

だけど、こういうのを見ると、ついつい撮影したくなってしまう(;^_^

この先が郡山市側の馬場平の登山口らしい。
わたしが登ってきた市民の森コースは、途中で須賀川市側のもう一つの登山口である塩田口と合流するはずなのですが……だんだんわからなくなってきたぞ。YAMAPの使い方もイマイチアヤシイし、そもそもギガがヤバい(;^_^

そう思いながらも、ついつい影を撮ってしまう。現実逃避か?

杉林が美しい。この後、偶然あった山の精のようなおじいさん……Nさんによると、こうした幹の太さがバラバラな林は、植林された時期が違うのだそう。「同じ時期に植林すればいいのに…」とおっしゃっていました。

「塩田口清水」の案内があったので、「←」の方向へ行ってみることに。いや、もう少し考えなさいよ、自分! 

石段があった…! 前日までの雨で結構足元はぬかるんでいました。本当にここでいいのか、だんだん不安になってくる…(そして、やっぱり不安は的中!)

だけど、降りてみる!

不安を感じるなかでも、こんな光景を見ると、ついつい撮影してしまう(やはり現実逃避かも)

ああ、惜しい! ピントが少しズレてしまった…!

石段を降りると、鳥居が…? ここはどこだろう? 
もしかして、わたし、塩田口側に降りてきてしまったの?

左側に「退職記念」とあります。どなたかがご自身が退職された際、記念して建てたよう。宇津峰に深い愛着のある方なんでしょうね。

一体ここはどこなのだろう? 不安にかられながらも植物を取りまくる!

美しい緑です。しかし、ここは一体どこなのだろう(;^_^

「詩のようなもの」だと、「光を透かす緑の葉が教えてくれる」とか書いちゃうところですが、実際には「ここはどこ? 山頂に行くにはどうしたらいいの?」と聞いても、誰も教えてくれません(;^_^

どうしよう。ここはもしかして塩田口なの? 宇津峰の山頂はどっち方面なの?と心細くなっていたところに、救世主現る!?

鳥居周辺をウロウロしていたら、塩田口方面からやってきた大変健脚そうなおじいさんに「ここ(宇津峰)は何回目だい?」と話しかけられたのでした。

素直に「迷ったみたいです」とは言えず、「あ、1回目です」と返事をしたわたしをどう思ったのか、おじいさんは「じゃあ、付いてくるかい?」と声をかけてくださったのでした。

うわーーーありがたい! ついていきまーす!(涙)

おじいさんのお名前はNさん。名乗っていただいたわけではなく、途中でおじいさんにかかってきた電話で判明しました。そういえば、わたし、名乗らなかったなあ。失礼だったかも…。

年齢は70代、もしかしたら80代かもしれません。郡山市にお住まいで、宇津峰山には年に何回も登っているとか。「ウマブドウとかマタタビを採ってんだ。薬になんだよ」とのこと。お酒に漬けたりして、体調の悪いお友達にあげたりしているそうです。震災のあとも、福島市の桃を買って、知り合いに送ったりしていたそう。この方も「利他の精神」の方でした(最近、そういう方に巡り合う機会が多いのでした)

宇津峰には何度も登っているとのことだったので、「お庭みたいなものですか?」と尋ねたら、「そうだね」と全力で肯定されてしまいました。
経歴は全く不明ですが、とにかく何度も登っているというだけあって、コースに詳しい! もちろん地図を見ることなく、わたしの前を歩きながら、いろんな話をしてくださいました。

宇津峰の山頂からの景観や、蓬田岳など周囲の山のこと。東北のブナ林や北アルプスにも登ったことがあるとのことでした。もしかして、森林関係のお仕事をされていたのかな? とにかくお詳しい…!

肖像権的にOKかしら?

いろんなコースを教えていただきましたが、ダメだ…わたし、頭の中に地図が入っていないから、コースを描けない(;^_^

まずはテレビ塔まで案内していただきました。

山中にもヤマユリが揺れていましたが、草刈りの際に一緒に刈られてしまったお花もあったようです。もったいないなあ。
Nさんも「なんで、ユリを残さないんだろうね」とおっしゃっていました。わたしも同感です。わたしみたいに「花を撮りたい!」っていう人、多いと思うんだけどな。

途中、東屋でひと休みしました。
しかし、どこの東屋だろう? 郡山駅前のビッグアイ(ビル)と安達太良山が見えたので、方角的には北西だと思うのですが。

郡山市内を一望。

わたしは山の中の緑や木漏れ日、小鳥のさえずりを聴きたいので、初夏や盛夏に登りたい!と思ってしまうけど、Nさんは「山からの眺めを楽しみたい」派のようで、冬の登山をおすすめしていました。冬は空気が澄んでいて、遠くまで見渡せるそうなのです。そういうお話をうかがうと、冬も登ってみたくなりますね。

下の杉林は、比較的幹の太さがそろっています。同じ時期に植林されたってことかな。

間伐したばかりの杉林には、「今後15年は木を伐らないように」と県のお達しが書かれた看板がありました。だけど、伐り倒した木がそのままになっていたりして、「何かに利用すればいいのに、もったいない」とNさん。
確かにもったいないかも。薪にしたり、遊歩道のチップにしたりと利用法はいろいろあると思うのですが、運び出すのが大変なのかな?

ずっと案内してくださったNさんとは、下の東屋でお別れ。
「このまま下って、途中で左に曲がって」とアドバイスをいただきました。

「また会えるでしょうか?」と聞いたら、Nさんは「会えるでしょう」と笑顔でニッコリ。なんとなくですが、わたしも再会できるような気がしています。今度こそ、名乗らなければ!

これまでは「同じ山に何度も登るよりも、違う山に登りたい。いろんな山に登ってみたい」とYAMAPも使えないくせに思っていましたが、Nさんのお話をうかがい、同じ山に何度も登ると、季節ごとの表情の変化が楽しめそうだなと感じました。

なんとなくですが、今回Nさんに案内していただき、わたしはソロ登山というよりも、山に詳しいガイドさんと一緒に登ったほうがいいのかもなあと思いました。

登山に求めるものって、「大自然を感じたい」とか「自分の限界への挑戦」とか「景観」「山野草」などなど、人によって違うと思いますが、わたしの場合は、やっぱり生態系なのかも。樹木と花と昆虫と野鳥の関係性、自然の循環。それを体感して、言葉として発信したいのだと感じました(写真も撮りたい!)

そう考えると、一人で登るよりも、やっぱり案内人さんがいたほうがよさそう。いろいろ教えてもらえて、勉強になるし、それをnoteにアップすることもできます。そもそも一人だと写真を撮ってばかりで先に進まないし、YAMAP使っても迷うし(;^_^

今のわたしは「山のことをもっと知りたい!」そんな感じなのでした。

さて、Nさんと別れたあと、一人で山を下ります。

日差しを受けるホオノキ

宇津峰の登山道も郡山市を流れる南川渓谷同様、手を入れ過ぎていない「自然のままの感じ」がいい感じ。だけどどのコースもきちんと草が刈られていて、登りやすかった。山中の草刈りをしてくださった方に感謝です。

Nさんが教えてくれた「鐘」が見えてきました! 

音森山を下りたわたしは駐車場の片隅みで、おにぎりをモグモグ。そして、周囲に咲いていたアジサイを撮影しまったのでした。

これは何の実だろう? 日差しがいい感じに降りています!

こちらのアジサイは、ハート型。

アジサイの葉に下りたアジサイの花の影。

またしても、槙野万太郎先生をお呼びしたいお花が…!

さて、時刻はまだ午前10時をちょっと過ぎたくらい。まだまだ日は高い。

なんとなく「滝が見たいなあ」とひらめいたわたしは、一路玉川村を目指したのでした。もちろんお目当ては「乙字ヶ滝」です。

「乙字ヶ滝」編へと続きます。



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まひろ@自然の循環の中で生きる
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