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細胞の新陳代謝と老化

私達の身体を健康に保つためには、細胞の新陳代謝が必要です。
それを自食作用(オートファジー)と呼びます。
文字通り、細胞が自分を食べているんです。
細胞内の部品を膜で取り囲み、元の材料に分解します。
例えば、タンパク質をアミノ酸に分解しているわけです。
分解されたものは、新たな材料として再利用されます。

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自食作用(オートファジー)の模式図(https://medicalnote.jp/contents/170713-003-KG)

図のように、損傷したミトコンドリアなどの不要な物質を膜が取り込み、オートファゴソームと呼ばれる球状のものができます。
次に、オートファゴソームはリソソームと融合し、リソソームに含まれる酵素が中の物質を分解します。これが自食作用(以下、オートファジー)です。

オートファジーは人だけでなく、酵母などの微生物にも見られます。
真核生物(細胞の中に細胞核を有する生物)の持つメカニズムです。
ちなみに、オートファジーのメカニズムを解明した研究に対し、2016年のノーベル生理学・医学賞が贈られました。
生物学者の大隅良典さんの単独受賞でした。

では、このオートファジーが正常に行われないと、どうなるのでしょうか?

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