次元上昇のカギ
感情は一定ではない。
見ている現実によっても、勝手にわいてくる思考によっても、あるいはその日の体調によっても、上下する。
海の波みたいに、上がったり下がったりをくり返す。
いいときがあれば、悪いときもある、それが私たちの自然な状態。
なぜならこの物質界は、陰と陽が織りなす、幻だから。
紙のウラ・オモテといっしょで、片方だけでは、存在することができない。
だから、「ポジティブはいいけど、ネガティブはダメ」などと、決めてしまうと…。
ポジティブもまた、存在できない。
ポジティブを味わいたいなら、ネガティブもまた、受け入れるしかないということ。
つまり、感情が上がり下がりすること前提で、生きてゆく必要があるってことだ。
私たちはいま、そういう世界に生きている。
では、この世界にいる限り、メンタルを安定させようがないのかと言えば、そんなことはない。
自分を冷静に保つコツは、感情に巻き込まれず、俯瞰して自らを観察することだ。
もちろん私も、うまくできるわけではないけれど。
客観的な視点を保つことは、心身の安定のために、たいへん大事なことだと思う。
以前、感情に飲み込まれ、自分を取り巻く現実に右往左往している状態を、三次元映画の“登場人物視点”で生きていると書いたことがあるけれど。
この状態にある限り、なかなかメンタルは安定しない。
そうではなくて、何の危険も存在しないシアターで“人生”という映画を見ている状態、つまり“観客視点”に立つことができれば。
起こった現実に対して冷静に対処できるから、自分を見失うことはなくなるし。
現実を客観視して、楽しむ余裕もできる。
この“観客視点”こそ、ニコラ・テスラの言う369(ミロク)のうちの、“9の視点”なんだと思う。
“ネガティブ”でも”ポジティブ”でもない、“正解”でも“間違い”でもない、“善”でも“悪”でもない、あらゆる二元論を客観視できる視点。
その視点を持つことが、次元上昇のカギなんじゃないかな。