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キャンプによって構築された人間関係を大事に…

趣味が高じてキャンプ中心の生活が長くなってくると、人間関係によるしがらみ…と言っても煩わしい類いのネガティブな所謂しがらみではなく、友情や愛情に近い、そう、親和とでも言おうか?

そのような関係を求め動いている自分に気付くようになった。

ベイカーテント


それは長年通った個人経営の居酒屋や定食屋の店主との付き合いに近いもの。


こと、キャンプの場合、季節と共に、その中身が変わるものであり当然行先も変わって行くのだが、東北のキャンプでは冬期閉業するキャンプ場が多くあり

GW明けのこの時期は新たなキャンプ場開拓をするというよりもむしろ、長年通った顔見知りのキャンプ場へ今季の挨拶を兼ねて足を運ぶという動きを毎年してきた。


これはキャンプにおいて当初、無料のキャンプ場を中心に足を運ぶスタイルからいつしか、景色雰囲気が良く人間関係の作れる管理キャンプ場を選ぶ、そんなスタイルへと変化していた事が理由の一つなのだが…


当然の事ながら挨拶をしなければならないキャンプ場が年々増えていっているのは喜ばしいと思いつつ、動きが制限されているようにも感じている。


本来、人と人との関係は付かず離れずくらいが丁度良いと思っているけれど、行けば歓待される場所をわざわざ避ける理由もないのでその場所を目指す。

そう、このキャンプ場は今やそんな場所となったキャンプ場

それが…


福島県飯舘村村民の森あいの沢キャンプ場

震災後、約11年の休眠を経て再オープンしたのが2022年の事、今年で三期目の営業は昨年同様に電源付きオートサイト2,000円、フリーサイト500円という良心的なもの。


懇意にしている管理人さんはこの日は非番だったようで挨拶は翌朝に持ち越しとなったのだが…

思わぬ出会いというか嬉しい再開があった。
チェックインを済ませオートサイト8番へ車を回し荷下ろしを開始するや否やお向かいのサイトである程度の撤収を済ませタープひと張りだけ残してお子さんを遊ばせていたご家族のご主人さんから声をかけられたのだ。


十年ひと昔とはよく言ったもので、年月は人の記憶を実に曖昧なものに変えるのだなぁと実感したものだ。

かれこれ最後に会ったのはフォレストパークあだたらでのグルキャンだっただろうか?それとも桧原湖だっただろうか?

私の記憶が確かなら約九年ぶりのキャンプ友との再会だった。


きっかけは我が家のキャンプ猫の二匹。


九年前に一、二回会っただけ、お互い顔も忘れてしまうほどの年月を経て、猫を見てあの人だと確認するというこのプロセスは猫キャンプならではの事。


だって、私のここ二、三年のブログをちゃんと見てくれていたから猫キャンプ=にひきさん になったわけだから…。

彼等の息子さんが話しかけてきた。

「なんかねぇ実を拾ったんだよ!」

「おじさんが毒味してあげるよ」

たったこれだけの会話に感動してしまったのは、この子が最後に私達と会ったのは奥さんのお腹の中にいた子だったから。

この時期林間は毛虫が落ちてくるので虫除けにタープを張るのが我が家のしきたりです笑


お互いキャンプという趣味を続けていたからこその再会だった。

趣味の繋がりというのは上下関係もなく、利害関係もない事が実に爽やかで心地良いものと長年考えてきたけれど、この再会はそんな趣味の繋がりの良さを改めて感じさせるものであり、かつてはお腹の中にいたお子さんともこうして初めてお会いできた。


設営の邪魔にならないようにと気遣いがあったようで、彼ら家族とはほんの数分の交流だったけれど、きっとまたどこかで会うのだろうと思う。

それは再び十年後なのかも知れないし、はたまたそれは今年の冬であるかも知れない。


毎年、GWが終わり挨拶周りのようなキャンプ地巡りとなる事をネガティブに考えた事は決してなかったけれど

それで良しと心から思えたのはキャンプを長年趣味にしていたお陰で構築された人間関係というものが、確実に存在するという事実があるからに他ならない。


この日、あいの沢に来てよかった…と妻とは何度もそんな話題になったのだけれど、もう一つ良い事が…ちょうど六月〜七月、正に今あいの沢オートサイトでは蛍の出現が観測されている。


写真右側に蛍が現れます


昨年辺りまでは管理棟駐車場奥の小川に蛍の出現があったと聞いていたが、それが今年はオートサイト7番、8番の後ろ辺りにチョロチョロと流れるほんの数十センチの小川周辺に現れており、先日の幕営では20匹近くの蛍の舞を私達も見る事ができた。

趣味の出会いに感謝し蛍の舞に季節を感じる

それがキャンプ

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