ラーメン4.0開業日記#56 売上分析 応用編①
今日は昨日の続きで売り上げを分析していく手法を紹介していこうと思います。応用編の今日はラーメン店に絞って売上分析をどうするかを考えていきます。それでは今日も最後までよろしくお願いします。
ラーメン店での売上分析
まず、ラーメン店での売上分析をしていくうえで忘れてはいけないのが昨日も書きましたが、
売上=客数×客単価
という方程式です。はじめてラーメン店や飲食店を経営される方はこの部分を見逃しがちで、何となく全体の売り上げを上げていこうと施策をしていきますが、病気の治療と一緒で原因を見つけてそこにピンポイントで薬を投与するのが鉄則となります。
病院でお医者さんから何となく全部に効くかもしれない薬を渡されたら嫌ですよね(笑)
まずはどこが悪くて、どんな薬を、なぜ投与するかという根拠が必要になってきます。その根拠を見つけるのがこれから書いていくことになります。
先ほどの方程式にプラスして最低限考えなくてはいけないのが
・時間帯別売上
・オーダー比率
・リピーター客、新規客の比率
の3つになります。
分析① 売上方程式(売上=客数×客単価)
まず、全ての元となるのがこの方程式です。この方程式をしっているのが良いのでは無くて、売り上げの解像度を上げてくれます。初歩の初歩ですが、みんな最初は同じ経験をしますので、まずは一歩目を踏み出すのが重要です。
売り上げを客数と客単価に分解することによって、どちらが悪いのかが判断できます。
目標の売り上げが100万円だとして、予想の客単価が1000円だと、来店数は1000人必要です。
ここで売り上げを分解できていないと、目標が100万円で売り上げが90万円しか達成できなかった場合に何を対処したらいいか分からなくなってしまいます。
目標が100万、売り上げが90万のケースで実際に客単価と客数を見てみましょう。
売上90万円=(客数1000人客単価900円)
こうなるとどこが予想と違ったか一目瞭然ですね。目標に到達できなかったのは予想よりも客単価が100円低かったからです。
答えは見つかったので、次はどうすればいいか考えることが出来ます。この場合は、客単を上げるか、客数を増やすかどちらかになると思います。
客単を上げる場合は、接客時の声掛けが重要です。サイドメニューや特製ラーメンのお薦めなどで、客単価を上げていく手法はよく行われています。実際に効果もあるのでやらない手はないでしょう。
また客数を上げるのは現実にはとてもコストと時間がかかることが多いです。チラシや広告を打ったからといっていきなり翌月から客数が倍になったりしません。良くても前月比10%UPがいい例ではないでしょうか。これは後程(応用編②で)詳しく書きますが、リピーター客と新規客の割合に関係してきます。
このケースであれば、客単を上げる努力をしつつ、地道に広告を打っていくというのが賢明な策になります。
分析② 時間帯別
次に時間帯別でも売り上げを見ていきます。ラーメン店では主に次のような時間帯に分かれています。お店や業種によって呼び方や時間は異なることもあると思いますが、一例として書いていきます。
ランチ(12時~14時)アイドル(14~18時)ディナー(18時~22時)ナイト(22時以降)
一つずつ解説していきます。
ランチ(12時~14時)
この時間帯はラーメン店のゴールデンゾーンといっても過言ではありません。繁盛店であれば必ず混む時間帯でもありますし、会社員はこの時間帯にご飯を食べることがほとんどなので必然的に混んできます。
この時間帯は安くして回転率を上げている飲食店が多いです。ライスや替え玉無料にしてお得感を出しながら、出来るだけ多くのお客様に来店していただくのがメインの時間帯です。ある程度の客数は見込めるので、競合他社と比較して負けないような戦略を取っていく必要があります。この時間帯は客単価より客数を狙いに行くのがいいと思います。
ここで客数を取れるとそれだけお店の宣伝にもなりますので、多少安くしても来店してもらうという方針を経営者がするのも納得です。
アイドル(14~18時)
この時間帯は比較的暇な時間帯です。一人営業で回しているお店も多いですし、店舗によっては中休みの時間にして、休憩や仕込みの時間にしています。なので、この時間帯に頑張ってお客様に来店してもらおうと思っても無理なので、営業するなら売り上げを上げる努力よりは、いかにいいお店かを知ってもらうことが重要になると思います。
お客様にもよりますが、食べ終わった後に雑談をしたり、次回使えるクーポンをサービスしたりと、しっかりとリピーターになってもらえるような施策が必要になります。
ディナー(18時~22時)
この時間帯は第二のピーク時間であり、ランチよりも客単価がUPするのでランチと同様かそれ以上に重要な時間帯になります。
この時間帯のお客様はお金のことをシビアに考えないことが多いので、前項で書いたおすすめする接客がとても重要になります。サイドメニューやドリンク類を頼むお客様も多く、ランチとは逆に客単価が重要になります。
ナイト(22時以降)
この時間帯は地域や曜日に大きく左右される時間帯です。繁華街であればピークがこの時間帯に来ることもありますし、住宅街やビジネス街にあれば閉店を向かえる時間になると思います。
客層としてはディナータイムと似ているので客単価を重要視していくのが賢明だと思います。
時間帯別売り上げをまとめると、
ランチ=客数>客単価
アイドル=お店をアピールする時間
ディナー・ナイト=客数<客単価
となります。お店の客単価はランチとディナーの中間ぐらいで落ち着くことが多いので、ランチで安くしてディナーでも安くすると集客をものすごく頑張らないといけないので、この関係性を考えてバランスを取るのがいいと思います。
本当は最後まで書く予定でしたが、予想外に長くなってしまいましたので応用編は2部制にさせてもらいます<m(__)m>
それではまた明日!!
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