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ミラノ出身のイタリアの友達が愚痴を言うような気怠い口調で「イタリアに来るやつの大抵は今のイタリアではなくて、昔のものを観にくるわけで、俺たちはただ過去に寄生してるだけのように思われているのが腹立つ」と昔言っていましたが、実際のところサッカーオタク以外のほとんどの日本人は現代イタリアにさほど興味がないです。

そこで吐露された「昔のもの」しか見にこない外国人のひとりである私も、イタリアでほぼ唯一の近代都市ミラノへ行った時、結局知らず知らずのうちに「昔のもの」を探し求めていました。ついた途端にブレラ絵画館に向かうなどまさにその極みです。

ラファエロ《聖母の結婚》1504年