TDL二次創作「A twinkle of Mouse」11.ミッキーマウス・レビュー/あのころ
「……やっぱり、二日酔いで潰れているんじゃないか」
赤えび亭に宿を取ったミッキーが、たっぷりと鼻ちょうちんを膨らませて眠った翌朝、とん、とんと足音を響かせて階段を降りてゆくと、そこには爽やかな鳥のさえずりの下、窓から降りそそいでくる朝陽に照らされて、ゾンビの如くソファに身を投げだすデイビスとスコットが待ち構えていた。早朝から嫌なものを見たな、とミッキーは眉間に皺を寄せて、部屋の隅にあるフリーリフィルのコーヒーをこぽこぽとそそぎ、部屋に漂い始める芳香に、黒い鼻をうごめかせた