企業法務という仕事への責任と誇りーBuddy賞受賞者Ondaインタビュー
ギークスグループでは半期に一度、全社員が参加するギークスアワードにおいて、Buddy賞の授賞式が行われます。
Buddy賞とは「挑戦」「楽しむ」「成長」のギークスサイクルを体現し、ギークスのメンバーの行動指針でもある「10の心得」を実践するなど、最も活躍したメンバーに贈られる賞です。社員投票をもとに選出されます。
今回は、2022年度上期のBuddy賞を受賞した経営管理本部 コーポレートデザイン部 法務のOndaに話を聞きました。
「受賞するならば今期」と思っていた本音とその裏側
まずはOndaに、Buddy賞に選出された率直な気持ちやアワード当日の心模様について、話を聞きました。
ー受賞おめでとうございます!Buddy賞受賞を知ったときの率直な気持ちを教えてください。
うっすらとですが、「Buddy賞をいただけるならば、今回かな」と思っていたところはありました。ギークスには今年の3月に中途入社しましたが、新しい法務担当が入ってきて、会社の法務部分がこう変わったな、ここが良くなったなと、新鮮な気持ちで受け止めていただけるのは今しかないと思っていたんです。
入社して半年とちょっとという在籍期間での受賞について、周囲の方から「早いですね」と言っていただくこともありましたが、私の仕事の特性上、変化があったタイミングが一番評価を得やすい時期でもあるので、余程大きな何かがない限り、今回以外はきっとないだろうないう気持ちが、本音としてはありました。
ー社員投票では仕事のスピード感や相手の立場に寄り添った対応、事業部やチームの垣根を越えた改善活動とその姿勢などを支持するコメントが多かったと聞きました。振り返ってみて、2022年度上期はどのような半年でしたか?
仕事としては契約書の確認が一番多かったと思いますが、なるべくギークスのリスクを排除した契約を締結できるようにという点を重視し、業務にあたっていました。
契約は相手があってのものなので、当社側の要望だけ呑んでくれることはありません。伝え方、順序、先方の担当者特性などを踏まえ、こちらの担当メンバーに協力してもらい、締結まで進めていきました。何度も何度も書面を行き来させることもしばしばなので、その度に申し訳ないなと思いつつ、ですね。
また、業務改善という部分では、社内の体制整備、規程類の確認なども私の仕事ですので、現状把握のヒアリングなどを適宜実施しながら、業務フローの見直しと提案、書面修正などを実施しました。
私自身は、やるべきことを粛々と進めるという気持ちで日々取り組んでいますが、皆さんと齟齬なくコミュニケーションを進めていかなくてはならない仕事ですので、その中で評価いただけたことは素直に嬉しいですね。
ーギークスアワード当日、受賞者としてステージに登壇した時の気持ちを教えてください。
壇上でも申し上げたんですが、私自身がどこまでプラスに評価されているのか分からなかった中で、賞をいただけたことによって、「総じてマイナスな評価ではなかったんだな」という実感を持てたことが一番大きかったように思います。
あと1点、この場を借りてなんですが、上長のNakajimaさんからお祝いコメントをいただいた際、なぜか私のプロフィールを読み上げられちゃいまして…。その際、「八王子出身」と社内に紹介されたんですが、正しくは「日野出身」です。この場を借りて、訂正させてください(笑)。
顧問弁護士と企業法務の違い。ギークスを選んだ理由。
これまでは弁護士として法律事務所で働き、今年の3月に転職してきたOnda。弁護士を目指した背景やここまでのキャリア、そしてギークスを選んだ理由などを伺いました。
ーここからはOndaさん自身のことを伺います。今年の3月にギークスに中途入社いただきましたが、入社の経緯や理由を教えていただけますか。
ギークスに来るまでは10年間、とある法律事務所で働いていました。オーナー企業・中小企業が顧問先に多い事務所で、再生・倒産案件から相続・交通事故対応など、幅広い分野の法務案件を取り扱っていました。
転職理由はいろいろあるんですが、経緯の一つには、その事務所のボスから「10年経ったら独立」と折に触れてちょくちょく言われていたことがあります。ちょうど昨年末がそのタイミングで、次のことを考えなきゃなと検討を始めました。
独立・違う法律事務所への転職・企業の法務担当としての転職・公務員といった選択肢がある中で、私は企業の法務担当という道を選びました。周囲からも「向いているんじゃない?」といった声をいただき、転職先を探し始めた最中にギークスを紹介していただきました。
ベンチャー的な風土がありつつも組織体制が一定程度整備されている、自分がこれまであまり携わったことがない事業を展開している、といった観点で転職先を探していたんですが、経営管理本部の方々(Sakuma、Nakajima、Suzuki)と面談する中で、雰囲気がいいなと思ったのが決め手でした。最後は「人」ですね。実は他社からも内定をいただいていたんですが、ギークスに決めました。
ーそれは嬉しい話です!そもそも弁護士を目指したきっかけを伺ってもいいでしょうか。
両親とも会社勤めではなく、実家が飲食店を営んでいることも影響しているかもしれませんが、中学生の頃あたりから、専門職に就きたいなと漠然と思っていたんです。ただ、その頃はドラマを見ては医者になりたい、検察官になりたい…と定まらない時期でした(笑)。そして、これも漠然と法律を学ぶことが自分には合ってそうだなと思い、法学部に入りました。
在学中がちょうどロースクールの制度が生まれたときと重なって、その説明会を受けて「面白そうだな」と思ってチャレンジしました。公務員試験を受けようと思っていた時期でもあり、振り返ると、まだ「弁護士になろう」と思ってもいないんですよね。ちなみに、司法修習の初めの頃は、検察官志望でした。
検察修習というインターンに近いような体験をした際、私にはあまり向かないかもしれないな、と感じたんですよね。構造的に、対等な立場で人と接する機会が少ない仕事と感じたことが理由かもしれません。いろいろな人に会って、いろいろな人生や仕事、困りごとを聞いて、関与して…という仕事が弁護士なので、司法修習期間の後半に入って弁護士になろうと決めました。熱い想いが…とかを期待されていたら、すみません。
ー先ほど、様々な選択肢の中から企業法務を選んだという話がありましたが、そのあたりの背景をもう少し詳しく伺ってもいいですか。
顧問弁護士の立場では、顧問先から相談を受けてもある程度客観性が必要で、ある意味一歩引いた回答しかできないケースが多いと感じていました。そうあるべきだとも思ってはいますが、少し突っ込んだアドバイスができないかと考えても、事業に詳しくない、社風が分からないという状況で、一般論で対応せざるを得なかった。もちろん、私自身の力量もあったと思います。
事業、企業風土、組織の動き、そういった流れを読みながら、業務対応してみたい気持ちが生まれていて、いろいろな話を聞くうちに、会社の組織の中で仕事をすることはアリだなと思い至りました。
また、家族との時間を大事にしたい部分もありました。転職前は終電で帰ることがほぼ毎日で、子どもの寝顔しか見ていない時期や、朝の挨拶が「おかえり」だったことも。今は、家族とゆっくりできる時間があるので、転職してよかったと思っています。
仕事柄、一番しっくりくる「10の心得」とは?
Buddy賞はギークスの行動指針でもある「10の心得」を実践している姿も評価基準のひとつとなっています。「10の心得」にまつわる話を聞きながら、Ondaさんが思い描く未来について語っていただきました。
ーOndaさんが一番好きな、自分が大切にしている「10の心得」を教えてください。
「妥協のないつながり」ですね。自分のキャラクターにも合っていて、そして自分の仕事にも反映されるものです。法務の仕事は、関係各所とコミュニケーションを取りながら、認識の誤解なく進めていくことが大事だと思っているので、必然的にこれだなと。
転職活動中に「10の心得」を読んで一番共感できたのが「妥協のないつながり」でした。他の心得も好きですが、「No.1しか興味がない」は、会社をナンバーワンにしたい気持ちはあっても、自分には競争相手がいるわけではないですし、勝ち負けの世界ではない。「Speed!Speed!Speed!」も、例えば単純に契約書を急いで取り交わせばいいわけではなく、あるべき速度があったりする。
仕事柄なのか、それぞれにどういった意味なのか自分なりに咀嚼していく中で、「妥協のないつながり」が一番自分にしっくりきました。でも、総じて「10の心得」は好きですね。
ー「10の心得」に限らず、仕事で大切にしていることはありますか?
弁護士は個人事業主が多い職種なので、自分で営業して、納品して、請求してという流れが私の中には染み込んでいて、「気持ちよく報酬を支払っていただけるかどうか」「最終的な解決の形を納得していただけるか」という考え方が、これまでの人生観とキャリアの中で培われています。当たり前のことなのかもしれませんが「最後は自分が責任をもつ」という気持ちはとても強いです。
ープロフェッショナルな佇まいがあるOndaさんの下期の目標、そしてこの先の未来をどのように描いているか、最後に教えてください。
下期が終わる頃に入社して1年を迎えます。まずは、ギークスの法務担当として、ギークスの1年の流れを理解したいと思っています。過去の経験を軸に、業務を進めている部分もあるので、アップデートしていきたいですね。
法務という仕事は会社にとって大事な仕事だと分かっていますし、その責任も承知しています。「Ondaじゃなければできない」という言葉は嬉しいものですが、属人化は良くないですし、ナレッジマネジメントや不在時の対応体制など、組織的な整備も進めなくてはならないと感じています。これは下期というよりは今後に向けて、ですね。
また、法務は皆さんから気軽に相談いただける部門でなくてはなりませんし、自分が思っていることを素直に伝えられるような法務でありたいと思っています。この信頼関係が企業の利益につながります。皆さんともっともっとコミュニケーションを取っていける下期になればと思っています。
ーありがとうございました!
一つひとつの言葉に芯があり、自分の仕事に誇りと責任を持つOndaさんだからこそ、入社直後から成果を上げ続け、周囲からの信頼と評価が得られていることが伝わってくるインタビューでした。改めて、受賞おめでとうございます。これからのますますのご活躍を期待しています!
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