2度の育児休業とカムバック。ママさんメンバーの目線から見たギークスとは
ギークスでは年々育児休業を取るメンバーが増えてきています。
企業の社会的責任として、育児休業制度を整えていることはもちろんですが、会社・事業部・チームといったそれぞれの組織単位において、ライフステージの変化を応援し、支え合う文化が広がりつつあることが背景にはあります。
そこで今回は、ギークスに新卒で入社し、2度の育児休業とカムバックを果たした経営管理本部 経営企画部 広報/サスティナビリティ推進チームの池亀に、「仕事と育児の両立」という観点から、自身のキャリア観やギークスの働きやすさと課題について伺いました。
復帰したら、所属していたチームがなくなっていた!という1回目の育児休業
新卒でギークスに入社し、現在は広報/サスティナビリティ推進チームで、PR業務と並行し、組織活性・インナーブランディングの役割を担っている池亀。
「ギークスはIT人材事業が主幹事業なのに、その経験がほとんどない新卒入社って私だけじゃないか?と思うくらい、不思議なキャリアを歩んできたんですよね。」と語る通り、外国人採用支援サービスの営業、社長室、就活塾の運営、採用チームという多様なキャリアを歩んできました。
2017年と2021年にそれぞれ育児休業を取得。2人の子どもを育てながら、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークで働くママさんメンバーであり、その観点を仕事に活かし、ギークスグループで初めて実施した「ファミリーデー」の企画や社内の部活動である「パパママ支援部」でのコミュニティ運営にも力を入れています。
そんな池亀の1度目の育児休業は、採用チームに在籍している時のことでした。
「29歳で結婚し、31歳になる年に第1子を出産したんですが、育児休業を取って帰ってきた2018年4月には、それまで所属していた採用チームはなくなっていました(笑)。そこで『じゃあ、どうしようかなあ』とすぐに切り替えられたのは、いろいろなことを経験してきたキャリアが活きたのかもしれませんね。」
育児休業から復帰したタイミングは、ゲーム事業がG2 Studiosとしてギークスから分社し、それまですべての事業部の採用を担っていた採用チームが一時解体した時期。ただ、それは復帰前に分かっていたことでもありました。
「結婚、妊娠、出産などのライフステージを経験する中で『ギークスを辞める』という決断をしていなかったんですよね。『女性が…』とは言いづらいですが、正直、辞める節目はあったと思います。ただ、ギークスでの自分の成果を見つめたとき、今、辞めていいのだろうか、という想いがずっとありました。復帰後は今までと違う仕事を担うことが分かっていましたが、だからこそ、まずは、与えられた役割で結果を残そうという気持ちでした。」
「取締役の佐久間からも仕事復帰の折に『復帰して携わりたい仕事はある?キャリアの希望はある?』と尋ねられたんですが、こういう問いかけは嬉しかったですね。採用チームで得た経験やスキルが活きるだろうという評価から、復帰後は広報チームに所属し、また、社内制度や福利厚生の整備にも携わるという部門越境型の働き方を進めたのですが、フレキシブルな役回りを認めていただけたことは、段階的なカムバックの意味でも助かりました。仕事と育児の両立に慣れていく必要がある中でどのような働き方がフィットするのか、どの部門の業務が進めやすいのか、試行錯誤する機会をいただけました。」
池亀が1度目の育児休業を取得したのは、ギークスが当時の東証マザーズに上場する前のこと。現在と比較すれば、社内制度と周囲の理解が万事整っていたとは言い難い中での取得でもあり、会社として今に活きる大切なカムバック事例です。
過去の積み重ねがあるからこそ、現場に即した社内制度に改善されていく流れがある中で、2度目の育児休業は、2021年のお盆に差し掛かる頃から取得しました。
ギークスへの復帰を思い悩んだ2回目の育児休業
「1度経験したことがあるのは大きい」と池亀が語る通り、自身にとっても、会社にとっても、経験値の有無は慣れを引き出します。しかし、1度目とは違う悩みを抱えていたことも事実でした。
「お盆休みに入るタイミングで育児休業に入り、9月末に出産、翌年4月に復帰という流れになりました。今でも『ちょっと早かったかな…』と感じるときはありますが、子どもを保育園に預けるための手続き上、4月という時期は外せませんでした。これは1人目のときもそうです。ただ、今回は、復帰自体を悩んでいたことは事実ですね。」
育児に追われながらも、ふとした瞬間に訪れる「自分と向き合う時間」の中で、ギークスに戻る、転職する、仕事を辞める、専業主婦になる、といった自身のこれからについて考えたと言います。
1度経験したことがあるからこその悩みもあれば、家庭環境や価値観の変化、年齢的な側面など、様々な切り口から考えを巡らせ、復帰に至りました。
「私自身が24時間すべてを『ママ』という時間に使い切ることに向いていない、というのが一つの結論でした。仕事が好き、ずっと働き続けたいというよりは、ママの時間と仕事の時間とがそれぞれにあったほうが心が保たれるというのが近いかもしれません。これは上の子を生んだ当時の私とは違う観点だと思いますが、仕事と育児の両立を進めていった中で私の中で生まれてきた価値観なんでしょうね。」
「キャリアが一時途切れることは事実ですし、2度目の職場復帰だからこそ、ギークスに戻るかどうか悩んだことも1度や2度ではありません。ただ、このタイミングをキャリアのリセットだと思うのか、再構築できる機会だと思うのか。その分かれ道で『再構築』だと思えたからこそ、ギークスに戻ってきました。最後は『なんとかなるか、これからを楽しもう』という気持ちでしたね。」
コロナ禍の影響も含め、出社とリモートワークの組み合わせを自身の状況に応じて臨機応変に選択できるようになったギークスの働き方も追い風となり、時短勤務での職場復帰となった2度目の育児休業取得。現在は広報/サスティナビリティ推進チームの一員として、業務にあたっています。
最後に、仕事と育児の両立を進める中で見えてきた、ギークスのこれからについて語ってくれました。
「ギークス『は』これから」と語る先輩ママとしての目線
2022年の8月に15周年を迎えたギークス。東証プライム上場企業とはいえ、新卒メンバーが多い組織で、まだまだ若い会社でもあります。これから先、ライフステージの変化がやってくるメンバーは確実に増えていきます。
「私の1回目の育児休業取得時と比較すれば、あらゆる面で整っている会社になりました。ただ、同時期に3人、5人、10人と育児休業を取得するような状況になったとき、会社や当該部門の変化対応力、組織としてのしなやかさが問われてくるだろうと思います。そこに不安感が募ると、ライフステージの変化に伴う離職が増えてしまう可能性は否定できません。男性メンバーが育児休業を取得することも社内では増えてきたので、新しい組織課題として、取り組んでいけるといいですね。」
池亀が2度目の育児休業を取得するまでは「広報チーム」でしたが、復帰後しばらく経つと「広報/サスティナビリティ推進チーム」となり、会社としての社会貢献性を担う役割も有するようになりました。
「『持続可能性』という言葉を見ると、私の場合は『メンバー一人ひとりにギークスで長く楽しく働き続けてほしい』という意味で受け取ることが多いんです。組織活性やインナーブランディングの観点でできることを探しながら、私自身の当事者性を活かしつつ、『ファミリーデー』のようなイベント企画や『コミュサポ』のような施策などを考えていきたいですね。」
「変化に柔軟で、挑戦を応援してくれる文化がギークスにはあります。よりよくする、ないモノはつくればいいという感覚が当たり前に存在している中で、困ったときには最適解を一緒に考えてくれる、生産性の高い働き方を相談すれば考慮してくれるというのは、子どもを持つ親として嬉しい職場です。こういった部分を広報していくことも私の仕事だと思います。組織としての過渡期を迎えるギークスは、これからもっと変わっていくはずです。」
メンバー一人ひとりが自身のキャリアを考えていく中で、必ずしもギークスで働き続けることが正解かと言われれば、それは分かりません。しかし、ライフステージが変化するから会社を離れるという決断を防ぐための整備は、会社の社会的責任として重要なことです。
「子どもが生まれて柔軟になったことは、仕事にも活きていますね」と語る池亀が企画していく、当事者視点を活かした「ギークスで長く楽しく働き続けられる」施策に目が離せません。