N-018 ヴィエンヌのヴィーナス
石膏像サイズ: H.109×W.74×D.51cm(原作サイズ)
制作年代 : 1~2世紀頃(ローマンコピー 原作はB.C.3世紀のブロンズ像)
収蔵美術館 : パリ・ルーブル美術館
原作者 : ドイダルサス(Doidalses)
古代ギリシャの彫刻家ドイダルサスが制作した「うずくまるヴィーナス」と呼ばれるブロンズ像(現存せず)に倣って複数作られたローマンコピーのうちのひとつです。フランス中部の町ヴィエンヌ(vienneリヨンの南30km)で発掘されました。ヴィエンヌは、カエサルの時代にローマの植民市となった場所で、この彫像もその時代(1~2世紀頃)に制作されたものでしょう。左足の脛から下、右足の先端部は後世修復で補足された部分で、近年のルーブル美術館のオリジナル彫像の展示では補足部分が取り除かれています。背中には小さな子供の手の痕跡が残っていますが、これは後方に存在したエロース像(キューピット・アムール)の名残と考えられています
ルーブル美術館収蔵のオリジナル 現在の展示の様子 両足先が除去されている (写真はWikimedia commonsより)