パリ・オペラ座の日々1993~1994:1月19日 アンヴァリッド(廃兵院)、ロダン美術館
1月19日
雪の降る中、お昼頃に出発してアンヴァリッドに向かって出発。立ち寄ってみたかったキャヴィア屋さんPetrossianで、キャヴィア30g+ウォッカセットをいただく。イートインみたいな簡易なスペースで超高級キャヴィアを食べる不思議な時間。キャヴィアはそれほどインパクトなかったけど、ウォッカはすごく美味しかった。
アンヴァリッドを見学。建物はすごく立派だけど、軍事的な由来の施設なので、全体的に厳つい感じであまり魅了されない。ナポレオンの棺も遠目になんとなく見学。
距離が近かったのでロダン美術館も入館。美術館自体が美しく庭も素敵だった。展示物はもちろん素晴らしい。大量の作品が並び、ロダンの仕事の全体像が見えてくるような展示。
近々予約しようと思ってるアルページュ(レストラン)の様子をチェックしつつサン・ジェルマンまで歩き、そこからバスでオペラ座へ。この日はFIAPで仲良くなったカシ+(雪)でくるみ割り。(G)は一度家に帰って、終演後に二人を迎えに行った。
キャビア&ウォッカ 223F
ロダン美術館 34F
マック 60F
カフェ 39F
アンヴァリッドは、日本語だと「廃兵院」と訳され、基本的には傷病兵を収容する医療施設として17世紀に設置されました。その後地下墓所が設置され、ナポレオンやその親族の棺、有名な将軍などが安置されています。Wikiによると、現在でも100名程度の傷痍病兵が看護を受けていると書かれています。
地下墓所の中心に安置されているナポレオンの棺
とても立派な建造物で見応えがありましたが、創設の経緯が軍事的なためか、なんとなく居心地悪くて、ナポレオンの墓など眺めて早々に隣のロダン美術館へと移動しました。雪が降っていてお天気が悪かったのも気持ち的に影響したのかもしれません。
ロダン美術館(この日は雪だったので、こんなに綺麗じゃないですけど…)
晩年のロダンは、かつて貴族の館だったビロン館を借り受けてアトリエにしていました。これはこの建造物が国家に接収されるまでの時限的な契約だったのですが、個人美術館を造ることを望んでいたロダンは、1916年に全作品を国家へ寄贈することで、このビロン館に自身の美術館を設立する計画を実現しました。
「接吻」
「考える人」など有名作品を内包する「地獄の門」
カミーユ・クローデルの有名作も含まれています。
他にも、ロダンがコレクションした古代彫刻や、同時代の印象派作家のコレクションなどもあります。とにかく館の全体像含めて素晴らしい美術館です。ロダンの伝記には、このビロン館での詩人リルケ(当時ロダンの秘書を務めていた)とのやり取りなどがあり、美術館内には当時の気配が残っているような気持ちになりました。
日記の最初の方に書いてあるキャビア屋さんはこちら。
(写真はPetrossianのHPから)
ペトロシアンは、1920年代にアルメニア難民だった兄弟が始めたお店で、キャビア、ウォッカ、スパイスを専門とした歴史ある商店です。真正なロシア産のキャビアなのでもちろんスーパーお高いんです。でもどうしても一度味わってみたくて、この日はお店の隅っこにある小さなイートインコーナーみたいな場所でウォッカとキャビアのセットを注文してみました。
キャビアの方は、魚介類の美味しさをよく知っている日本人の自分としては、う~~んそれほどかな?という感じでしたが、ウォッカはすごく美味しかったです。まあちょっとしたお楽しみですね。
くるみ割り人形は、この日は(雪)とFIAPの友達の組み合わせで鑑賞。