
K-106 ガッタメラータ胸像
石膏像サイズ: H.86×W.71×D.33cm(原作サイズ)
制作年代 : 1447~53年
収蔵美術館 : イタリア・パドヴァ イル・サント広場
作者 : ドナテルロ(Donatello 1386-1466)
15世紀の半ば、ヴェネツィア軍の総司令官として没したガッタメラータ将軍(本名:エラスモ・ダ・ナルニ 1370-1443)の肖像です。ガッタメラータとは、イタリア語で“おあいそネコ(The honey cat)という意味のあだ名です。
パドヴァ(ヴェネツィアから数十キロ内陸の街)で生まれたガッタメラータは、軍人学校を卒業した後フィレンツェと教皇庁の軍に傭兵として仕え、その後ヴェネツィア軍に加わり、最終的には将軍の地位まで上り詰めました。ヴェネツィアは国葬として彼を葬り、当時のフィレンツェで最高の彫刻家であったドナテルロを招聘し記念像を製作しました。ドナテルロは、ヴェネツィア滞在の十数年前に滞在したローマで”マルクス・アウレリウス騎馬像(古代ローマ時代に製作されたブロンズ像)“と出会い研究を重ねており、
その成果がこのガッタメラータ像に生かされています(巨大なブロンズ像製作の技術、騎馬像を成立させるための技術など)。
パドヴァ イル・サント広場 オリジナルブロンズ像
(写真はWikimedia commonsより)