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K-120 ミケランジェロ胸像
石膏像サイズ: H.82×W.63×D.34m(原作サイズ)
制作年代 : 1564年
収蔵美術館 : フィレンツェ・アカデミア美術館他
作者 : ダニエラ・ヴォルテッラ(Daniele da volterra 1509-66)
ミケランジェロの弟子であったダニエラ・ヴォルテッラが、ミケランジェロの死後、そのデスマスクを元にして制作した肖像彫刻です。
ルネサンスの頃のフィレンツェでは彫刻家は工房単位で活動するのが基本でしたが、ミケランジェロは明確な徒弟制度をベースとした工房を構えることはありませんでした。ただ晩年にかけては、何人かの協力者と共に制作活動を行いました。召使のウルビーノ、画家のジュリオ・フロービオ、マルチェッロ・ヴェヌスティ、彫刻家のカルカーニ、そしてこの肖像彫刻を作ったヴォルテッラなどです。
ヴォルテッラは画家としても評価が高かった人物で、ミケランジェロの死後、システィーナ礼拝堂の「最後の審判」の裸体群像について聖職者側からの修正依頼に応じて、約40人の人物の下半身が隠れるように腰布を描きこみました。この修正行為によって、彼は「ブラゲットーネ(前隠し屋)」という不名誉なあだ名でよばれることとなりました。
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