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【レポ】共感時代のこれからの事業とは。"想い"を軸にした2人の起業家の挑戦。
「これからの時代は共感が大事だ」と最近よく耳にします。
誰かの"想い"に共感した人が集まり輪が広がっていき、やがてその輪が経済圏となる時代が来ています。
社会に目を向けると、同じ方向を目指しながらさまざまな面白い取り組みをしている企業や個人がたくさんいます。
彼らがGCストーリーを基点につながりを広げられたら素敵だな、と月に一度社名にちなんで彼らの「成長と貢献のカタチ」にフォーカスした「MY STYLE」というイベントを始めました。
今回はその第1弾として、代表・西坂のつながりから東北の起業家2名をお呼びしました。
彼らの「共感」を軸にした事業から、これからの時代をみなさんと一緒に考えていけたらと思います。
「DIYならぬDIOで、互いに応援しやすい社会を作りたい」株式会社ミライデザインワークス・小島さんの挑戦
お一人目は宮城県・仙台にて「参加型リノベーション」等の建築事業を行う株式会社ミライデザインワークス代表・小島英弥夫(おじまえみお)さん。
ミライデザインワークスは、去年仙台で行われた「Sendai For Startups!」内の「社会起業家」をテーマとした「SENDAI SOCIAL INNOVATION SUMMIT」にて”東北ソーシャルイノベーション大賞”と”共感賞”を受賞しています。
参加者と一緒に工事することを、DIYならぬDIO(Do It Ourself)と名付け、
建築のプロだけでなく、リノベーション発起人の想いに共感した地域の方々、時には子どもを交えて手作りでリノベーションを進める手法をとっています。
DIOの手法は、共同作業の経験から「この場所を応援したい」とコミュニティが出来るそうです。
共感を軸に、"場"と"コミュニティ"を同時に生み出せる設計になっています。
ミライデザインワークスに勤める遊佐さんから、「ストーリー型建築」の紹介がありました。
ストーリー型建築では、「ストーリーデザイン」と「共同作業」を大切にします。
ストーリーデザインでは、リノベーションしたい人="発起人"の想いを見える化し、コンセプトやキャッチコピーをプロと共に考え、発信します。
それに共感した参加者が"応援者"として、発起人の夢を実現させるお手伝いをします。
このお手伝いは工事にとどまらず、SNSでの発信やテストマーケティングなどにも繋がるそうです。
発起人と応援者の関係は、固定ではありません。
応援者の中から新たな発起人が現れ、最初に発起人だった人が応援者になることもあります。
「あの時応援してくれたから」と互いに応援しあう雰囲気が生まれ、共感で繋がる緩やかで温度のあるコミュニティが作られているそうです。
「リノベーションして、もし事業が上手くいかなかったとしても、志や想いへの共感はみんなの心に残ります。次に挑戦するときには、もっと強い共感コミュニティができます。」
「DIOを通じて、自己実現なんて意外とハードル低いじゃん、と次の世代に思ってほしいんですよね。」
と小島さんは語ります。
「自己実現」には、発起人の夢の実現はもちろん、"誰かの夢に自分の強みを生かしてジョインする"、一人ひとりが集まった「ourself」で実現するものがあると考えています。
みんなが互いの夢を応援しあえ、自己実現にワクワク出来る社会を作りたい、とプレゼンが締めくくられました。
「リモートワークで共感社会を作る」株式会社UPTORY・歌川さんの挑戦
お二人目は福島県・会津若松にて「リモートワークのエンジニアマッチングサービス」を行う株式会社UPTORY代表・歌川貴之(うたがわたかゆき)さん。
小島さんの「実際に会った人と共感の輪を広げる」事業とは対照的に、「会わない人達といかに共感を作るか」に挑戦している歌川さん。
株式会社UPTORYは、今年11月にイノベーションプログラム 「EO Tokyo INNOVATION PROGRAM」 の第2回Final DemoDayにて「EO Innovation Program大賞」を受賞されています。
「リモートワークで共感社会を作る」と掲げ、フリーランスのエンジニアと企業とのマッチング事業を行なっています。
歌川さんが取り組んでいるのは、「共感の見える化」です。
スキルシートだけでなく、約1,500名の登録者一人ひとりのインタビューを文字と動画で発信しています。
リモートワークであっても、同じ志を持つ人に発注したほうがお互いの幸せに繋がると考え、共感・愛・信頼でミスマッチをなくす取り組みをしています。
歌川さんの愛の溢れるプレゼンに、参加者も和みながらお話を聞きました。
「リモートワークは働く側には選択肢が広がる一方、企業側にはなかなかハードルの高いものでもあります。」
フリーランスのエンジニアは、地方在住の方が多いそうです。
しかし、常駐の業務委託の社員もいる中でリモートワークで働く社員を選んでもらうには、理由が必要です。
「究極的には、リモートワークのエンジニアのほうが自分の会社のことを分かっている、想ってくれている状況を作りたいと思ってます。」
顧客満足度について、業界平均がマイナス30前後なのに対し、NPS指標で見るとアプトリーのサービスは50ほどあるそうです。解約率も低く、継続したお付き合いができているとのお話でした。
共感でのマッチングが、クライアントから高い評価を得ていると数字からも分かります。
多様な共感が、多様な生き方につながる
お二人のプレゼン終了後、モデレーターの岩波さんを交え、参加者から質疑応答を含めながらディスカッションが行われました。
これからの多様な生き方や、共感を軸にした事業性など、さまざまなトピックについて参加者とインタラクティブな交流が生まれていました。
印象的だったお話が2つあります。
一つは、「会わないまま共感・信頼で繋がるイメージがどうしても難しい」という参加者の発言に関してです。
参加者:直接顔を合わせて生まれる信頼感を捨てられないところがあります。歌川さんはどうやって遠隔で安心を感じられていますか?
歌川さん:この仕事を始めてから、慣れもあるのか画面越しでも安心感や温かさを感じられるようになりました。
先の話で言えば、5Gの導入によりネット上で使われるサービスがどんどん増えてくると思っています。遠隔で会うのがインフラな時代になれば、今よりもっと安心感を感じられるのではと思います。
岩波さん:多様性が広がって、それぞれの人生のステージや自分が体験したいことによって選択できるようになりますよね。直接顔を合わせる仕事も遠隔での仕事も、選べるようになる。全部残っていくと思います。そういう豊かな社会にしていきたいですね。
何に共感するかによって、自分の生き方を選べる時代になっているのだと感じました。
もう一つは、事業面での課題についてです。
当日は事業内容に関する悩みも話されていて、参加者の方と一緒に考える時間がありました。
課題を話すお二人へ対し、岩波さんがかけた言葉が印象的でした。
岩波さん:信頼出来る仲間たちに、辛いことや困っていることを吐露すること。それが結果的に解決のアイディアや手伝ってくれる人を呼び寄せると思います。まさに“想い”をもとにした共感を資本にしていくことですね。
事業の意義や世界観に共感してくれる人たちに、素直に本音を伝えていく大切さを知りました。
今回お呼びしたお二人の話から、これからの時代は「多様な共感が、多様な生き方の選択につながる」と学びました。
自分は何に価値を感じ、共感するのか。誰を応援したいのか。
この問いに真摯に向き合い、生き方を選択していこうと思います。
お二人の「成長と貢献のスタイル」は、事業成長がコミュニティ拡大につながり、属する人への"共感"や"応援"といった貢献に繋がっていくものだと感じました。
共感を軸に事業を行うお二人を、これからも応援していきたいと思います。
▼お二人の事業はこちら
文・編集/櫻庭実咲 撮影/髙橋啓花・大野拓 デザイン/髙橋啓花