#070:見た目も生態もやべぇやつ
こんちゃす。G組飼育係です。
今回は見た目はへんてこりん、生態はもっと変わっている生き物をご紹介していきます。
サムネイル画像を見て、ウルトラマンの敵に出てきそうと思った方もいらっしゃるかもしれません。
ですがこれは立派な海の生物です。
このエイリアンの正体はエビの幼生です。
エビの幼生はフィロソーマと呼ばれます。
おそらくセミエビの仲間のフィロソーマかと思われます。
これはセミエビの仲間の稚エビです。
全く外見が違いますね。
このフィロソーマ、実はとっても面白い生態をしているのです!
彼らのメインの餌はクラゲです。
いったいこんなか弱そうな生き物が、どうやってクラゲを食べるのでしょうか?(もっとも食べられる側のクラゲもか弱そうではあるが)
その疑問を解決してくれるのは、彼らの二つ名です。
フィロソーマは別名「ジェリーフィッシュライダー」と呼ばれているのです。
つまり彼らはクラゲにつかまって一緒に海を漂いながら、そのクラゲを食べているのです!
なんとも奇妙な生態ですね…。
ちなみにジェリーフィッシュにライドするのは全てのフィロソーマがやるわけではなく、イセエビやセミエビなど一部のエビだけです。
この子は定置網にかかっていた魚に張り付いてきたやつで、すでに死んでしまっていました。
この定置網には同時に大量のクラゲもかかっており、もしかするとこの子のタクシーもいたかもしれません。
クラゲに乗ったまま定置網へと入って行くエビの幼生の姿を思い浮かべると、なんだか笑ってしまいますね。
混獲なのに何笑ってるんだよ、と厳しいことをおっしゃらないでください。
波に揺られて網へと誘われて行く彼らの姿を想像してごらんなさい。
やっぱり笑ってしまいます。
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