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ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』⑪『年表・第三期(1905年~)・孫中山(孫文)氏との面会/クオン・デ候の出洋/「海外血書」』

ベトナム革命志士 潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)自伝『自判』

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孫中山氏との面会

 こうして、無事に旅館で殷承献君と面会を果たせた。殷君から紹介された雲南省人学生は、例えば、楊振鴻(よう・しんこう)君や趙紳(ちょう・しん)君、唐計堯(とう・けいぎょう) 君等々。これ以降、彼らとの交際が始まって、その縁で、後に『雲南雑誌』が創刊された時に私が編集員となりその雑誌の編集に携わった。
 この数日後、犬養毅先生から連絡を貰ったので邸へ伺った。中国革命党の大首領孫逸山(孫文)先生が、中国同盟会を組織するために丁度アメリカから日本へ戻って来て横浜に長逗留中だから、此の機会に私に紹介してくれると言う。犬養先生が言うことには、
 『貴国ベトナムの独立は、何れにせよ中国革命成功の後になるだろう。彼らの党と貴兄らは、≪同病相憐(=同病相い憐れむ)≫の間柄だ。後日の為にも今から知り合って置いたが好かろう。』

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