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ゲイ視点で観たThe Great Gatsby(華麗なるギャツビー)の感想
タイトルだけは見聞きしたことがあったのに観たことがなかったThe Great Gatsby(華麗なるギャツビー)
名場面のレオナルド・ディカプリオが最高の笑顔でグラスを掲げるシーンだけ知っていました。
今回この映画の感想をあえてゲイ視点で、書いていこうと思います。あらすじや詳しい感想はプロの方がたくさん書いてるのでそちらで。
僕は語り手であるニック視点で、ブロマンスのような視点であえて書きまとめたものです。
あくまで個人の感想なので考察ではなく、そういう意見もあるんだな…。くらいに読んでください。
※ネタバレを含むため映画を見てない方はご注意ください
まず感想は「映像もきれいで素敵な映画…だったけど」
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まず映画の感想としては、デイジー!!!!なんて女なんだ…ということです。
自分の夫には優柔不断だし、ギャツビーにも曖昧。結局最後までギャツビーには想いを伝えない。
最後はギャツビーの死を知ってもなお、花も贈らない。
嫌な女…それが正直な感想です。
ニックはギャツビーに好意があるように見える点
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ニックはギャツビーに出会って、ギャツビーを知り、唯一彼の本当の魅力に気付いた一人じゃないでしょうか。
ギャツビーのパーティーには招待状もなくただ騒ぎたい人や上辺だけの人が集まっています。
彼のパーティーなのに、結局彼のことはみんな知らない。それがまさにラストシーンに表れていました。
結局彼のことをみんな知ろうともせず、彼の富に群がっていただけなんでしょう。
そんな中、ニックは彼の内面だけを常に見ていました。彼の本当の生い立ちを知ってもニックは否定せず、寧ろそれがギャツビーの魅力だと認識していました。
ニックは素敵な笑顔に魅了された一人ではないか?
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この物語は基本的に、ギャツビーを中心にした映画です。しかし、常にニックがそばでギャツビーを見ている。
ギャツビーの幸せのためにニックが動く、構図になっていることが多い。
初めてパーティでギャツビーに会ったとき、その素敵な笑顔にニックも夢中になってしまったんではないか。
生涯になかなか見られない“極上の笑顔”とニックは表現していました。
本編では全く語られてませんが、ニックはこのときギャツビーに魅了されてたように見えます。
パーティから帰ったあとにニックが家の前で、ギャツビーと挨拶したときの顔はまさに恋してる目をしているように見えました。
まあ正直あんな素敵な目で見られたら僕なら落ちますね。
ギャツビーの幸せの手助けをする
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ニックがギャツビーのためにあそこまで動くのはなぜか。ギャツビーに好意があったからじゃないでしょうか。
デイジーを引き合わせてあげる必要もないはずです。
二人を引き合わせるためにお茶会を設定して、お茶会を実施している途中に自分だけ抜けて二人だけにしてあげるニック。
優しいけど、切ないように見えます。
雨の中、ずーっと二人のお茶会を見守っていて自分はびしょ濡れ。ここまでするんでしょうか。ただの隣人であるギャツビーに。
しかもギャツビーからお茶会の設定を「引き受ける」と伝えたとき、ギャツビーから「お礼」を匂わされても何もいらない。と答えます。
いじらしいですよ、ニック。
二人の幸せを願ってるわけじゃない
ニックは決してデイジーのために動いていたわけじゃないです。デイジーがギャツビーのお宅に訪問してきたときも、二人を見守っているようですが僕にはギャツビーの幸せを見ているように感じます。
ギャツビーのことを想っていたのはニックだけ?
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ギャツビーは物語の後半、人生が一気に転落へと向かいます。それがニックにもわかっていたんじゃないでしょうか。
そもそもトムと結婚してるデイジーが、いい女だと見えません。優柔不断だし、結局トムを愛していないといいつつ実際に対峙すると愛している「とき」もあったと泣きながら甘える。
ギャツビーの弱い部分、取り乱す瞬間が見えた途端に引いてしまうような人です。
寧ろ、ここで引いてしまわなかったのがニックだけかもしれない。
物語の後半、デイジーがニックの愛人を車で轢いてしまって逃げたのはデイジー。そしてトムはギャツビーが轢いたものだと愛人の旦那にけしかける。
最後の電話がかかってきたシーン、それはデイジーではなくニック。ニックの電話を取ったと同時に銃声が鳴り響き、ギャツビーは打たれてしまう。
ギャツビーはなんて悲しい人生なんでしょう。デイジーのために貧乏から這い上がって築き上げたのにすべてを浮気をしてるトムを旦那に持つデイジーたち二人によって振り回されて終わったのです。
しかも、お葬式にはニックしか来なかった。ギャツビーのことを友人以上の感情で想ってたのはニックだけでしょう。
冒頭のシーンでもあるようにニックは現在、精神治療を受けています。アルコール依存、不眠、不安症…など精神疾患に罹ってしまっています。
誰も彼も最低だ、ここに居る人はすべてが最低だ。彼はことあるごとにそう話しているのに冒頭でも「ギャツビーだけ」と話しています。
ギャツビーが亡くなってからニックは精神崩壊してしまった。そう考えるとニックにとってもバッドエンドです。
ギャツビーとニックが愛し合えたなら
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ギャツビーがいなくなったら、NYも嫌悪感だけになった。と話すニックはずっとギャツビーを想っています。
ニックとギャツビーが一緒になれたなら、デイジーなんていう人生を狂わせる女と出会ってなければ…
ニックはラストシーンでもギャツビーの幻覚のようなものを見ています。その幻覚にニックは微笑んでいます。
二人が一緒に幸せになれる未来があれば、良かったのに。
華麗なるギャツビー、悲しい映画でした。救われない男二人、どうしようもないようなトムとデイジーは夫婦で遠くに事なかれと、引っ越し。
華麗なるギャツビー、まさにタイトルの通りですね。