ウルトラマンと移民問題
前回のノートの続きとなります!
前回は私が教育実習で中学生に以下の内容を問いました。
【ウルトラマンとバルタン星人、どっちが正義でどっちが悪か】
ウルトラマンを見たことがある生徒のほとんどは「バルタン星人が悪い」と答え、見たことのない生徒は「バルタン星人を大量に殺したウルトラマンが悪い」と答えたと記しました。
この内容⑤の部分ですね。
確かに、こんな結末にする必要があったのでしょうか?ウルトラマン、殺戮し過ぎじゃない?
確かにそう思います。
ここで一度考えてほしいことは
バルタン星人の視点にもたって考えてみるということです。
バルタン星人のUFOには約20億人のバルタン星人が乗っていました。2024年の地球の人口は約84億人です。
なぜ、UFOに乗っていたのでしょう?
実はこの20億のバルタン星人は宇宙旅行中であった。旅行中、バルタン星では発狂した科学者が核実験を行いバルタン星は消滅した。
帰る星がなくなったバルタン星人は難民状態となり当てもなく宇宙を彷徨っていたのでした。
彷徨っていたところ、宇宙船が故障し、修理のためたまたま地球にたどり着いたバルタン星人は地球が気に入り、「地球に住むぞ!」となったのでした。
あとは知ってる人もいると思いますが、その後は「地球のルールに従うなら共存も不可能ではない。」
という提案を拒絶し攻撃を開始し、ウルトラマンに倒されたという流れになります。
ちなみに、バルタン星人は自分の大きさを自由に変える力もあり色々な結末を迎えることはできただろうと今になったら考えられます。
バルタン星人は自分の仲間を守るために必死過ぎたのかもしれませんし、ウルトラマンは安直に20億のバルタン星人を滅ぼすのはよくなかったかもしれません。
私は母星が無くなった人の気持ちを考えたことがありませんが、もし自分の家、家にいただろう家族、住んでいた街が無くなったら発狂するでしょう。
バルタン星人は自分たちを守るため、ウルトラマンは地球の平和を守るために戦いました。
正義の反対はもう一つの正義だったのです。
勝てば官軍負ければ賊軍なんて言葉がありますが、そんな簡単な話ではありません。
本当の平和はどうすれば実現するのか?
さて、当時の中学生はどう答えをだしたのか。
それは、「お互いのことをよく知った上で建設的な話し合いができればよかった。」でした。
私はその通りだと思います。
バルタン星人は自分の大きさを自由に変えられるし、地球のどこに住むのか、どのようなルールがあるのかしっかり話し合い折り合いをつけた上で移住すれば平和的に解決できたのかもしれません。
では、いまの地球規模で物語を考えてみましょう。
それは移民問題です。先に伝えておきますが、難民と移民は全く別物です。
移民は自発的に出国し、他国に移住する人々を指します。移民は、より良い経済的条件や生活環境、家族の再統合、教育、仕事の機会などを求めて移動します。彼らは自分の国を出ることを選択し、出国国での法的地位や権利を目指しています。
かたや難民は、国を出ることを余儀なくされた人々を指します。彼らは迫害、紛争、戦争、人権侵害、自然災害などの非常に深刻な状況から逃れるために出国を余儀なくされています。
自発的に国を出たか、国から出ることを余儀なくされたかは大きな違いです。
さて、今回取り上げた移民問題についてですが、
問題としては主に3つです。
①不法移民による非正規移住
②外国人労働者の違法雇用問題
③受け入れ国の治安の悪化
バルタン星人のしようとしていたことと少し繋がりがあることが分かりますか?
ウルトラマンが言った「地球のルール」のように、それぞれの国にもルールがあります。
簡単な例として路上喫煙、路上飲酒したらいけないとか、女性は肌を見せたらいけないとか、一夫多妻制であるとか、麻薬を吸っていいとか所持してはいけないとか。
最近こんなニュースがありましたね。
日本では、神社、鳥居などは神聖なものとしています。これをすると炎上することを私たち日本人なら分かります。
では、キリストの像を破壊する動画をアップするとどうなるでしょう?コーランを燃やす動画や写真をアップするとどうなるでしょう?
最悪、殺されてもおかしくありません。
敬意をはらっていると、きっとそんな行動はしないですよね。
まずは、その国のルールを知ること。その国の宗教を理解し敬意をあらわすことが大事だと考えます。
バルタン星人も地球に来る前に地球のことを知っていたら違ったのかもしれません。
郷に入っては郷に従う。私の好きな言葉です。
次回、ウルトラマンの視点で考えてみましょう。