エモいちゃんの記事を覗いてみれば
ムービーの中に ③『エモい、レトロ体験』:家にお風呂があるのに、わざわざ銭湯に行く若者が増え、銭湯文化普及の為、若い銭湯経営者が「ダンス風呂屋(フロヤ)」など様々なイベントを開催しています。
とありました。
仏教が入浴を奨励したのは、病を退けて福を招来するから。ちなみに、風呂とは、薬草を入れた湯を沸かし、その蒸気を取り込む蒸し風呂のこと。
平安時代になると蒸し風呂が上級公家の屋敷に設けられます。浴槽に浸かるスタイルが一般化するには、江戸時代を待たなければなりません。
みなさんは、入浴の意味が、東と西で異なっていたってこと、知ってました? 関東では湯治が盛んで、温泉のことを湯と言い、浴槽に浸かる場所は湯屋・湯殿。やがて、湯浴が入浴となります。
一方、畿内を中心とする関西において、入浴の目的は、蒸し風呂に入って汗をかくこと。蒸気浴や熱気浴には機密性の高い岩窟が利用されたことから、岩窟=ムロが風呂に転訛(てんか)し、入浴となります。
東の湯と西の風呂の区別がなくなったのは、江戸時代になって両者を合わせた銭湯が登場してからのこと。
若い人にお願いです。エモい銭湯でコミュニケーションをとったり、煩悩を洗い流すのも結構なのですが、掛かり湯の作法だけは、お忘れなく(笑)。
なお、エモいちゃんに伝言です。入浴って聞いて煩悩が沸き起こるようなら、すぐに山にこもって滝に打たれましょう。濃厚接触するような店での禊(みそぎ)は固くお断りとなっておりますので、あしからず(笑)。