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#26 『フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』 中原淳 / PHPビジネス新書 2017

こんにちは!
会社のモヤモヤを読書で解きほぐしたい
40代ワーママのKです。

主に仕事用に読んだビジネス本の記録を
投稿しています。

フィードバックとは、「少しずつ軌道修正して飛んでいくロケット」に似ています。(中略)黙っていても真っ直ぐ飛んでいける、すなわち軌道修正がまったく要らないビジネスパーソンなどいません。
その人の行動のクセ、認識の偏りなどにより、人間の行動は、ひずみやバイアスがかかっています。その中で、真っ直ぐの方向に進んでいくには、自分に関するさまざまな情報を受けながら、すなわちフィードバックをしっかりと受容しながら、それを元に、自分を立て直していかなければなりません。
いつかは自律して、自分で自分を律さなければならないにしても、自律を獲得するには、若い時期に他人に律せられる「他律」の時期が必要です。成長するためには、正しく進んでいるかどうかを誰かにチェックしてもらい、指摘してもらうこと、つまりフィードバックが欠かせません。
マネージャーがその手助けをすることは、部下を成長させ、組織が成果を出すために欠かせないことです。

フィードバック入門
耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術
中原淳

個人的な意見ですが、部下側は結構、上司からのフィードバックを求めていると思うのですよね。

ダメ出ししかないのは、嫌ですけど。

自分のことってどうしても客観的に見るのが難しいので。

【読書メモ】

  • 長期雇用、年功序列、密接な職場環境の3つが揃っていた時代、部下は勝手に育った。いまの管理職層は、教わった経験が少ないので、部下育成の具体的な答えを持っていない。

  • 中間管理職の仕事の難しさは、他者を通じて物事を成し遂げなければならないこと。多様なメンバーに、自分の望み通りに動いてもらうには、相手を理解し、それぞれにコミュニケーションの仕方を変える必要がある。

  • 本書ではフィードバックを、①現場把握し、向き合うことの支援②振り返りとアクションプランづくりの支援の二要素で成立すると定義。①はティーチングに近く、②はコーチングに近い。必要な情報を伝えたあと、問いを投げかけ考えさせる。自分の仕事を振り返らせ、行動計画を承認し、やればできると思わせる。

  • 部下育成には「経験軸」と「ピープル軸」を抑える。業務経験は十分か、適切に与えられているか。人間関係の質と量、そこから気づきや精神的ケアを得られているか。

  • フィードバックの具体的手順

    1. 事前の情報収集 いつどこで、どんな行動が、どんな影響をもたらしたか(何がダメだったか)。

    2. フィードバック ①信頼性の確保(相手の成長を願い、相手の意思をリスペクト) ②事実通知(「私にはこう見える」と事実を伝える) ③目標と現場のギャップ認識(相手の腹落ちまで対話を続ける) ④振り返りと行動計画づくり(具体的に言葉にさせる) ⑤期待とサポートの表明、相手のコミットメント

    3. 事後のフォローアップ

  • フィードバック時の留意ポイント

    1. 相手としっかり向き合っているか 逃げない、時間がかかっても構わないと覚悟する

    2. ロジカルに事実を通知できているか そして相手の話す機会もつくる

    3. 部下の反応を見ることができているか 言い訳や理由はいったん受容しつつ、怯まずにあるべき姿、なすべきことを「返す」

    4. 部下の立て直しをサポートできているか 一方的に押し付けず、必ず選ばせる

    5. 再発予防策を立てているか 本人にあらかじめ先回りして考えさせる

  • フィードバックにまつわるTips

    1. フィードバック前に脳内予行演習

    2. フィードバック内容の記録

    3. 耳の痛いことを言った後、無駄に褒めない

    4. 即時フィードバックと移行期(初期)フィードバック

    5. 沈黙されたときは時(and/or)場を変える

    6. フィードバックはストレスフル。体調を万全に。人数は5〜7人がせいぜい。

    7. 嫌われる覚悟を持つ 嫌われて感謝される

    8. どうしてもフィードバックが難しいときもある 変わらない意思の人には期限決め、猶予を与え、最後は配置転換なども。

  • タイプ&シチュエーション別

    1. 逆ギレタイプには「◯◯さんはどうすればいいと思う?」と改善策を聞く

    2. 黙り込むタイプには、こちらも黙って待つ

    3. 上から目線タイプには「もし君が上司だったら、この職場をどう変えるの?」と意見を求める。

    4. 言い訳タイプには「他に原因はありますか」とどんどん喋らせて矛盾を突く

    5. 根拠なきポジティブタイプには、なぜなんとかなると思うのか理由をあげてもらう

    6. 隙あらば話題をすり替えるタイプには、根気よく話を戻して、何度でも同じことを述べる

    7. 何でも他人のせいにする傍観者タイプには、そのことをストレートに伝え、責任を自覚させる

    8. 自分に都合よく解釈するタイプには、私の言いたいことはそうではないとはっきり言う

    9. 挑戦しないタイプには、現状維持ができないリスク、今後の見通しを伝える

    10. 昔取った杵柄タイプには、「立場上、私はこう言わざるを得ないのですが」

  • フィードバックは場数

  • 自分もフィードバックされる機会を持つ

  • 自らフィードバックを求めにいく人材になる

以上。

わたしのかつての上司は、評価シートによく「ここはよかった+ここは直そう+期待している」的なフィードバックしてくださいました。

とくに忘れられないのは「間違いに気がついていたのに、相手に気兼ねして言わないのは、後で問題になったとき後悔する。あなたの言い方なら、言われたほうも悪い気分にはならないから、自信を持って言いなさい」といった内容のフィードバックを受けたこと。

一瞬ギクッとして、見透かされてるなー、でもその通りなんだよなーと素直に納得しました。

承認と指摘と、あるべき姿はわかっているのだからあとは実行するだけでしよ?という、巧妙な叱咤激励。

以来私は、言いたくないことを人にいう時は、そのことを思い出します。

厳しいけれど部下をよく見ている(と部下側が思える)かたの言葉は、沁みるし、いつまでも自分のなかに残りますよね。

その上司は、その後、スピード出世されました!


ではまた。

最後までお読みいただき
ありがとうございました!

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