夏に体のメンテナンス②
前回、「夏は冬に傷ついたカラダを修復する季節です」とお伝えしました。
これ、イメージ湧きますか?
冬は気温が低く寒いので、交感神経が優位になり、体温を維持するために食べた物やカラダに蓄えているものをどんどん燃やしてエネルギーを生み出しています。
また体内での燃焼に加え、冬は空気も乾燥していますので、さらにカラダの潤いも失われがちです。
燃焼=酸化。カラダの酸化は…つまり「老化」です。
老化なんて言われるとドキッとしてしまいますね(笑)。
このように、冬は寒さと乾燥でカラダが傷つきやすい季節です。
しかし夏は、気温も湿度も高いので、副交感神経優位になり、カラダは酸化しにくくなります。
そして副交感神経が優位だと免疫力も高い(リンパ球が多い)状態なので、
冬に傷ついた細胞を修復したり、ガン細胞やウィルスを排除したりする働きが高くなります。
逆に冬は免疫力が下がります。
風邪やインフルエンザなども夏より冬のほうが流行しますよね。
しかし、夏にずっとエアコンの効いた部屋にいたり、冷たい飲食物ばかり摂っていたりすると、カラダは冬の状態に逆戻りしてしまいます。
せっかく夏の暑い時期にカラダのメンテナンスができるのに、これではもったいない!
たしかに夏の暑さと湿気は不快です。最近の夏は毎日のように猛暑日が続くようになり、エアコンを全く使わないのは熱中症の危険もあります。
しかし冷やしすぎは禁物です。
エアコンの設定温度を少し高めにする、
職場などが冷えている場合は羽織るものやひざ掛けなどを用意しておく、
氷入りや冷蔵庫から出してすぐの飲み物ではなく、なるべく常温のものにする、冷たいものを飲む場合はガブガブではなく少しずつ飲む、など、できるところから工夫をしてみてください。
このカラダの仕組みを知ると、日本の蒸し暑い夏も少し感じ方が変わってきませんか?
「あ~、今カラダが修復されているんだなぁ」と思うと、この暑さもありがたく感じるかもしれません(笑)。
ぜひ、冷やしすぎに気をつけて、カラダのメンテナンスをしながら、夏を楽しみましょう!
本日もお読みいただきありがとうございました。
薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー® 吉澤あかね