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人生が開けた!? 【この靄を抜けて】 小説


子供の時はどこへ行ってもいじめられたり、段差のない所で転んでばかりの心が傷だらけの私だったけれど、それを克服したくて真剣に成長しようとしていた。

私はなぜ事あるごとにトラブルになるのかと小学校の頃はよく分析していた。


何がいけないのかわからないまま、時間の経過とともに卒業して人生が年齢だけ更新されていくけれど、そうはいかない時期がやってきた。

大学受験だ。

はじめて自力で突破しないといけない時がきた。

私の人生は木のように、ただそこに突っ立って、周りが成長していくのを見下ろしてるみたいなものだった。

周りが動いている事は考えてみればごく自然な事だ。だって我々は「動物」なんだから。


なのに不思議な事に自分は、動物の中に存在する動かない樹木のように動けないでいる。


じっとしている間に周りの景色がどんどん変わっていく。

そんな感じだった私にとって、初めて能動的に自分を成長させた事。


それが大学受験だったのだ。


人から学ぶ事がどうしてもできなかった私は、お教室へ行ってもそこにいるだけ状態。

一体どうやって成長するのかさえ、いつもわからなかった。

そして人と何が違うのかもさっぱりわからない。

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3,248字

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