鉄神甲子園
「鉄神甲子園」は、古代遺跡から発掘され鉄神と名付けられた巨大ロボットを再生させバトルさせる競技が根付いた世界を描く特撮映画。
甲子園大会広島地区予選が広島市民球場で行われたという設定で、広島商業と広島工業の戦う広島地区予選決勝戦を描く。応援団やチアガールは当時の高校野球のものを撮影して使用したのでしょう(温い時代だ)。
特撮はアニメモデルを使ったコマ撮り。合成は遠近法使った一発合成。1992年にビデオで視聴。コマ撮りで動くのはせいぜい30秒で後はフィギュアを振り回すとかで済ませています(ロボットコクピットのパイロットの演技部分とかも含めて全5分)。
作ったのは、当時広島大学大学院の留学生のエジプト人実業家で、当時30代のカダボ・モハメド・ファテリサイド氏。彼は2人の奥さんと子供を連れての留学で、長男マナワン君を喜ばせようと作った作品で、広島工業側のパイロットでマナワン君が出演しています。
スタジアムで戦うマナワン君搭乗ロボットバトルが彼への誕生日プレゼントとして作られ、ストーリーは後付けで作られました。マナワン君が広島工業、対戦相手が広島商業になったのは、追加撮影されたのが女性パイロットだったから。
1.マナワン君搭乗のロボットが敵ロボットを倒す誕生日プレゼントの映像が作られる(全部で5分)。
2.相手女性パイロットの映像が追加撮影される(全部で7分)。
3.古代遺跡発掘バトルの設定とタイトルが作られる。応援団の映像もここで追加(全部で15分)。
ロボットのデザインが古くさいのはマナワン君の持っていた海外製のブリキのロボットのデザインに寄せたため。
オリジナル映像は今はカイロにあるのかな?ファテリサイド氏はエジプト帰国後、立体駐車場の会社を設立されました。ビデオは1992年頃にファテリサイド氏の草野球仲間に3バージョン全てのビデオを見せてもらった。ファテリサイド氏が広島大学留学していたときはまだ工学部以外は千田町にあった頃なので、マナワン君の年齢も考えると、1989年~1990年頃の作品かと思います。