新規事業を成功させるPMFの教科書から「新規事業が失敗する理由」を自分たちのチームの現状にあてはめて考えた。
チームメンバーに進められて読んだ本が面白すぎ&ためになりすぎて一気読みしてしまいました。
株式会社才流の栗原さんが書かれた「新事業を成功させるPMFの教科書」です。
その中で、新規事業がPMFできずに失敗する理由が冒頭にかかれていまして、それに我々のプロジェクトも陥っているような気がしたので、ここでまとめておきたいと思います。
顧客ニーズを検証せずに商品をリリースしてしまう
これは、エンジニア出身の起業家(自分です…)がいたり、凄腕エンジニアやデザイナーがいるチーム(うちのチームです…)が陥りがちなパターンのようですが、先にモノを作ってしまうことです。
まだニーズがしっかり検証できていないのにどんどんものを作って、挙げ句にはリリースしてしまう。
それよりも顧客のニーズをしっかり検証すべきということです。
モノを作ることを優先してしまい、作ることで少し達成感を味わってしまう。確かにそうだな、と思います。
ですので、意識的にニーズを検証するフェーズが必要なのだと思います。
ここをやり続けないと駄目なのだと思いました。
PMF達成に必要ないことに時間を使う
例えば、
ミッション、ビジョン、バリューを明文化する
メディアへの露出
プロモーション予算投下
デザイン意匠への予算投下
カンファレンス参加
などなど。
それよりも顧客インタビューや、商品開発にお金を投下すべき。
大切なことは試行錯誤の回数をいかに増やせるかということです。
ここに関しては我々のチームは最初からデザイナーさんがいてくれることがチームの強みであると思っています。
そのため、デザイン意匠に予算を大幅に投下する必要がありません。
なお、顧客(候補)とつながるためにはカンファレンス参加や、イベント参加はチャネルが少ないフェーズでは必須の気がしています。
ただし、そこに予算を使うくらいならプロダクトにお金を、ということは考えないといけないことは事実ですね。
商品をリリースする前に社内で議論してしまう
社内で議論するよりも顧客の声を聞きましょう、という話し。
LPに2ヶ月かけるのではなく粗いものを1ヶ月出だして顧客の反応を見る、とか、その状態で広告出稿してみて反応を見る、とか、商談をする。
そういったことを試すことの方が重要であるということです。
一度リードを取って商談をしてみて反応を見る。
そういうことを優先的にやるべきだと。
ここに関しては、チームで今やっていることは間違っていないと思います。
とにかくリードを取って実際に商談をしてお客様の反応を見ています。
その中でわかったこともたくさん出てきました。
ポイントはその分かったことをインプットに素早く次のサイクルを回すことなんだろうなと思っています。
PMFしていないのに営業・マーケに投資してしまう
PMFしていないのに営業やマーケを改善しても売上は上がりません。
逆にPMFしてればどうやっても売れます。
投資例としては以下のようなものがあります。
サイトリニューアル、LPリニューアル
広告、セミナー、展示会
営業コンサルによる営業テコ入れ
我々のチームではここをしっかり見直したほうがよいのかなと思いました。
サービス認知のためにセミナーをやったり、展示会への出展も考えていましたが、もしかしたらあまり意味がないのかも。
自分たちの営業のやり方についても一度振り返って改善していこうと思います。
とにかく、今は泥臭く営業をしていくことしかないですね。
安易に組織の人数を増やしてしまう
大企業の新規事業の場合には多めに予算をとるし、スタートアップの場合には投資してもらったのでまずは人を増やす、という考えに陥ることも。
でもそれは意思決定のスピードを落とすことである。
営業がいるから商談を増やすために展示会に出展しなきゃ、とか、
デザイナーがいるからバナーをデザインしなきゃ、とか
そういう「仕事のための仕事」を増やしていないかを考えないといけない。
現時点で我々のチームはチームメンバを増やす必要もないですし、十分だと思っていますので安易に人を増やすようなことは考えていません。
競争戦略を描かずに参入する
競争優位性がないと駄目、これは当たり前のことなのだけどもできないことが多いことです。
競争優位性を事前に持つべきですが、それができなくとも、常に考えておくことが大切です。
我々は競合の多い領域であるセールステック領域で事業を立ち上げようとしているので、ここは強く意識する必要があります。
顧客の声を聞いて、正しく分析していくと競合ととても似たものになっていきますねww
その中でどれだけ優位性を持てるか?ここが勝負になりそうです。
「やってみないとわからない」という思考停止
確かにやってみないとわからないのですが、やる前にわかることもたくさんあります。
例えばこんなこと。
顧客インタビュー
モックを顧客に見せる
競合のWebサイト
類似ビジネスモデルの企業に話しを聞く
営業、マーケの先人に話しを聞く
こういう活動をやってから動くとその精度が明らかに上がりますね。
事業開発初期にはかなりこういうことをやっていましたが、最近は少し減ってきている気がします。
動くモノができてそちらありきで色々話しており、本来聞かないといけないことが聞けてなかったり。
もう一度こういうことを大切にしないとなーと思いました。
振り返るいい機会に
この本の中のある章の25ページを読んだだけで、これだけ振り返って考えることができました。これはすごいことですよね!
何度も読みかえすことになるいい本だと思いますので、興味ある方はぜひ目を通してみてください。
今後我々の事業のフェーズが進んでも読み返すことになると思います。
(Kindle版はこちら)
チームについて
私のチームはフルリモートで新規事業立ち上げをやっています。
チームの立ち上げについて色々noteに記事を書いていますので、ぜひこちらも読んでみてください。