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「悲しき電車」

単線の線路は
何処までも伸びる

未だ多く残る緑を貫く

古びた電車は健気に走る
けして弱音など吐かず
ひた走る

運ぶのは人々の願いか
あるいは哀愁か
それとも憧れか

車輪は悲しみを
絞り出すかのように軋む
それに呼応し
人々は大きなため息

人々は知っていた
寂しい電車が
都会を目指す事が無い事を・・・

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