戦争映画ごっこ
TCSの『Semper Fi!』。BoardGameGeekで調べてみると、同じタイトルのゲームを心配するほどのことはなく、「TCSの」は付けなくてもよさそう。ASLにそんなタイトルのモジュールがあったはず、と思ったら『Gung Ho』だった。
シナリオは『Changallon Valley』の『Ambush!』。周囲を丘に囲まれた田んぼ道を縦隊で前進する合衆国海兵隊を、北朝鮮軍が待ち伏せする。北朝鮮軍はフリーセットアップで、どこに部隊を置くか、どこを射撃するかを考えるのが楽しい、
戦争映画の攻撃計画を考えるシーンで盛り上がることが多い。室内で地図や模型を見ながら話し合うもの。地面に枝で絵を描きながらのもの。戦闘シーンと同じぐらい、ときには戦闘シーンよりも面白かったりする。
『Eben Emael』をプレイしたときには『ワイルド・ギース』を観なおして、リチャード・ハリスに降りてきてもらった。今回は真夏の韓国の山中を偵察したり、広げた紙の地図を部下たちと囲んだりする指揮官を思い浮かべる。戦争映画ごっこ。気分はもう戦争映画。
フリーセットアップの北朝鮮軍で合衆国海兵隊をどう待ち伏せるか。マップに描きこんだり消したり。地図を囲んでスタッフや部下たちと相談したり、命令を出したりの気分。
距離は3ヘクスがいい。2ヘクスだと視認される。4ヘクス以上だと負の修整がかかる。その上で十字砲火の修整を得ようとすると、射撃位置の選択肢はあまりない。
北朝鮮軍は海兵隊に9ポイント以上の損害を与えれば勝ち。合計43ポイントある北朝鮮軍の火力を3つの射撃に割りふる。予備とか後方の守りとかは無し。移動モードの目標への十字砲火は合計6シフトで、2ポイント以上の損害は期待できる。損害ポイントを2倍にして計算する迫撃砲は優先的に狙う。
ユニットを配置しながら、戦争映画で戦闘直前に演説する指揮官を思い浮かべる。これまた戦闘シーンと同じぐらいグッとくる場面であること多し。
プレイしてみると、移動モードのユニットに対する十字砲火は圧倒的で、交戦開始から数ターンで北朝鮮軍の勝ちが決まる。ルール間違いを訂正して再度プレイしても似たような展開で、3回プレイして北朝鮮軍が全勝。待ち伏せする側への肩入れ、思い入れが強すぎるのか。
史実では待ち伏せを受けた海兵隊が反撃して、丘の上の北朝鮮軍を一掃している。我が家の『Semper Fi!』では、ダイスが極端に偏らない限りそういう展開にはならなそう。実は見落としているルールがあったとか、プレイが決定的に至ってなかったとかであって欲しい。
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