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「RTA in Japan Winter 2021」Racing Pitch解説の振り返りと感想

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 この記事は、「RTA in Japan Winter 2021」で行った、Racing Pitch解説の振り返りと感想になります。



「Racing Pitch」とは

 2006年に公開されたユニークなレースゲームです。マウスやキーボードを使わず、マイクに向かって発声することで車を走らせます。声の高さに連動してエンジンの回転数が上がり、低い声を出すとブレーキが掛かるため、ピッチの高低で車のスピードをコントロールするゲームです。

 RTAでは長時間の発声を絶え間なく続けるため、繊細なピッチ調整だけでなく、体力・肺活量が求められるレースになります。イベントのアーカイブは下記から観られるので、未視聴の方は是非ご視聴ください。


 本作はフリーソフトなので、パソコンとマイクがあれば誰でもプレイ可能です。ゲームは下記サイトの[Download Windows installer]からダウンロードできます。Chromeで上手くいかない場合は、他のブラウザで試してみてください。



解説募集・選考編

 「Racing Pitch」の解説は、Discordサーバーでの募集と選考によって決まりました。

 「SGDQ2021」のミラー配信でも解説を行ったことあり、思い出深いタイトルだったので、迷うことなく応募。流行る前だったSGDQ2021当時とは異なり、現在は日本人走者も増えたので未RTA走者では厳しいかと思っていたのですが、選考を通って嬉しかったです。

 「RTA in Japan Winter 2021」は解説が2名まで入れるため、相方はZIEQさんでした。EST14分で走者4名/解説2名のフルメンバーではあるものの、プレイ中の走者はエンジンなので、人語を話すのは解説の2名だけになります。

 世界1~4位を占める4名の並走で、ZIEQさんは日本5位の走者だったため、解説に当たってとても心強かったです。



事前準備編

RiJ Winter 2021 Racing Pitch解説用スプレッドシート

 最初の打ち合わせで、レースゲームで解説2名体制なので、『レースの実況・解説風で行こう』という方向性が決まりました。自分たちでハードルをあげていくスタイル。分担は相談の上、RTA走者でもあるZIEQさんが解説役、私が実況役を担当する形になりました。

 今回は2人で喋る形になるため、ベースとなる台本はスプレッドシートで共有しながら進めました。平日の時間があるときにそれぞれ作業して、お互いにコメントを付けて調整。週末に解説同士の読み合わせや、走者を含めてリハーサルを実施。得られたフィードバックを元に翌週まで再調整の繰り返しです。

 台本制作と並行して、実況の予習とし「Super GT」のレースを視聴しました。YouTubeで実況解説付きのレース動画が豊富に公開されており、イメージ構築に役立ちました。雰囲気やテンションを取り込むのが目的なので、BGVで流していた時間も多かったですが、ほぼ全てのレースをチェックしたと思います。



本番:待機室編

 4人並走+解説2名で、プレイ中は走者が喋り続ける特殊性から、かなり早くに準備を始めました。具体的には2つ前の「サクナヒメ」が終わってスタジオが空いたらすぐに招集された形です。

 待機室では、レイアウトや音量調整と合わせて、走者たちが喉を温めるためにプレイしていたのですが、本番以上にカオスな空間でした。解説2名の会話+ハミング四重奏が延々と響き続けており、本人たちは真面目ですが、第三者が聴いたら腹筋崩壊は必至です。

 我々の間でも、レース前のパドックとして、この空間も観て欲しいと話題に挙がるほどでした。


本番:スタート前説編

 放送開始直後に大失敗をしていたのですが、実は音声が入る前から私が10秒くらい話していました。ちょうど、ZIEQさんへの振りから音声が入って、解説によるゲーム紹介が続いたので、視聴者への影響は軽微でしたが、今年一番の反省点です。

 切り替わって10秒程度は待機していたとはいえ、いきなり話し始めるのではなく、チャットの反応から音声確認をするべきでした。ちなみに、欠けていた部分は下記のような内容です。

※kamiaが喋り始めるまで、走者がエンジンを吹かす
■kamia
RTA in Japan Winter 2021
Racing Pitch、カテゴリーは「All tracks」
解説はZIEQさん、実況はわたくし、kamiaでお届けしてまいります。

■ZIEQ
よろしくお願いします。

■kamia
さて、今回走る「Racing Pitch」ですが
ZIEQさん、こちらはどのようなレースなのでしょうか

 実況解説の自己紹介部分で、走者やゲームの紹介に影響がなかったのは不幸中の幸いです。開幕部分の読み上げについては、結構練習して雰囲気が出ていたつもりだったので、披露できなかったのは残念でした。

 『それでは、本日の走者兼エンジンを紹介しましょう』から、各走者に『mmmmmmmmmm』で挨拶していただくのが予想以上に受けたのは良かったです。短いESTということもあり、走者が喋るのは完走した感想だけに割り切った形でしたが、ゲームのユニークさと相まってインパクト抜群でした。


本番:レース中編

 レース中はZIEQさんの解説が中心なるため、私は相づちや状況把握をアドリブで入れる形で進行。とはいえ、ずっとゲーム説明が続いてしまうと、短いRTAとはいえ単調なので、折り返しで順位を振り返りつつ各選手に触れるパートを入れました。

 順位振り返りパートは、[順位+名前+事前にいただいていたアピールポイント]を4人分繰り返す形式でしたが、その時にならなければ順位が分からないという問題があります。1位と4位ではアピールポイントの使い方も異なるため、単純な台本化は困難です。

 とはいえ、アドリブで乗り切れる自信もなかったため、走者4人×4順位分のカンペを作成しました。誰がどの順番で来ても、対応した部分を読み上げるだけです。力押しのうえ、3/4はお蔵入りしましたが、実況としては良い感じに話せたかと思います。


本番:レース後編

 お約束の「完走した感想」から『完走した感想で乾燥』は、リハーサルでnitentさんがネタを仕込んできたのに対して、更にネタを突っ込んだ形です。ずっと発声していたのに人語を喋っていなかったため、レース後に走者が喋るだけで盛り上がる点も、本作のユニークさを現れていた部分でした。

 フリーゲームとして公開されており、誰でもエンジンになれる点は伝えたかったので、少し長くなりましたが締めの部分に詰め込ませていただきました。 2022年には新たな走者が増えて、更に盛り上がって欲しいですね。



イベントを終えてみて

 最初の音声欠け以外は大きなトラブルもなく、レース自体も最後まで見応えがあり、皆さんに楽しんでいただけたかと思います。走者4人と実況解説の2名が常に喋り続けて、過去最高に音声密度の高いRTA配信だったのではないでしょうか?

 私のRTA解説経験は2年半くらいですが、海外イベントをミラー配信するチャンネル「JapaneseRestream」以外で喋ったことはなく、国内イベントには初参加でした。解説・走者と一緒に内容を作り込むのも初めてだったものの、RiJに参加経験のあるメンバーが多く、準備・本番どちらもスムーズに進んで助かりました。


 実は、走者としても『ナイスセーヌ!』の「Paris Chase」で応募して落選だったのですが、解説という形でイベントに参加できて嬉しかったです。

 今後もイベントへの応募を検討しているので、また機会があれば走者、もしくは解説として参加できる日が来ると良いですね。

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