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結構考察できる部分の多いSF映画「メイクアガール」
メイクアガール 鑑賞。面白かったです。
— 昼行灯 (@gamconp) February 1, 2025
こういうSF小説ありそう、と思いました。
序盤の違和感が解消されていくと、つまり手塚治虫とかそういう世界になるのね、という納得感。
そして種崎敦美さんは本当に演技が上手い。 pic.twitter.com/tsP7vB5uNS
私自身は監督・脚本他本作の多くのパートを制作している安田現象さんの名前は知りませんでしたが、昨年の夏頃から大々的にキャンペーンを行っていたので、その時に買ったムビチケで次女と鑑賞しました。
ストーリーは学生ながら巨大な施設で日夜研究に勤しむ主人公が、彼女ができてパワーアップしたと語る友達の言葉を間に受けて、人工的に彼女を作ってしまい、その作られた彼女「0号」と主人公の亡き母親への想いを中心に物語が進んでいきました。
序盤はかなり違和感ある展開でした。今の技術の延長線にありそうなAIロボットの制御に失敗してる主人公がサラッと人間と見まごう存在を作り出し、しかもその事に周りがさほど衝撃を受けてない。
中盤くらいからどうやら0号を作った明も人造人間では?と疑い出してきて。明と庄一(叔父さんと思ったら、血縁関係のない義父らしい)との会話の中で、第三人類的(うろ覚え)という単語も出ていて、どうやら最初に生まれた人造人間は明で、その彼の孤独を埋めるために母親(製造者)てある稲葉が生前に作り出していたのが0号という事になるのかな?明のメモリーにパートナーが欲しいと願う事がトリガーになっていた?
そんなぼんやりとした考察は浮かんでは消えますが、兎にも角にも0号はコントロール出来ない自我を得て、彼女を狙う謎の敵(正体はまあ想定の範囲内)とのロボット可変チェイスは見応えありました。
その後の明と0号の自我のぶつけ合いは、人工生命同士が自分と他者を分かり合おうとぶつかる流れになっていて、これはSFアニメとしても新鮮だなあと思いつつ、そいや鉄腕アトムでも一貫したテーマだったなあ、と思って、逆に懐かしさも覚えたり。
そして流れるエンドロールもまた、色々悩む部分が多く。事件後長い眠りから覚めた0号が、取得してきた料理や接客を忘れたのはどういうわけか?エンドロールの最後、母稲葉のようにラボの椅子に座った意味は?そして0号と稲葉の声優がどちらも種崎敦美だった意味は……?もう少し考えたい部分ですが、正直スタッフロール見るまで全く気づかず、改めて種崎敦美さんは素晴らしい声優だな、と実感した次第です。
他のオリジナルアニメ映画と同様、人の入りも多くはなさそうですし、分かりにくい(人によってはアンフェアに感じるかも)部分もありますので、ネガティブな感想も結構見かけました。
ただ、私は見て良かったと思いましたので、もし気になってる人がいましたら、自分の目で確かめて、と言いたいです。