ひきこもり中年、カレーのCoCo壱番屋創業者に勇気をもらう
名古屋に宗次ホールというコンサートホールがある。僕はコンサートを聴く目的で訪れた。
平日の午後、コロナ禍にも関わらず、会場は高齢者中心に8割の席が埋まり、素晴らしいコンサートだった。
しかし、僕が驚いたのはコンサートの内容よりも、むしろ、会場の入り口に立っていた、初老の白髪のおじいさんの方だった。
コンサートの合間、会場の中に置かれた本を購入したところ、店員に「著者が会場にいるので、サインをつけます。」といわれる。
??? どういう意味?
その本とは
このコンサートホールのオーナーは、
カレーのCoCo壱番屋、創業者の宗次徳二さんでした。
コンサート終了後、購入した本を受け取ると、
本人直筆で、僕の名前を記載の上、サインが書かれていた。
帰り際、会場の出口で、その初老で白髪のおじさまが、丁重に頭を下げて、帰る全てのお客様に「有り難うございました。」と御礼を述べているではないか。
ネットで確認したところ、やはり宗次さん本人だった。
創業者かつ成功者なのに、70歳過ぎて、今でも現場に立って、お客さんに 丁重に頭を下げている。
衝撃だった。 というか、すぐにピン、ときた。
こういう人のもとで働けば、人は幸せになれるのではないか。
少なくとも 僕の職場のように、社員が鬱にならないのではないか。
いや、ないだろう。 本を読んで納得した。
宗次さんは、実の親を知らず、養護施設に預けられ、その後、養父母に引き取られるが、その後も極貧生活を送る。そこから夫婦で創業され、カレーのFC店を拡大されている。
FCオーナーの採用も、金儲け、サイドビジネス目当ての人は選ばず、夫婦一緒に専業で取り組む人に絞って選別した、ということだ。
人の心を大事にされている。
今でもそれを貫かれている。
世の中には 社員を部品のように扱い、有用性と生産性で人を振り落とす経営、社員が鬱病になっても放置される会社が存在するかと思えば、
トップ自ら最前線に立って頭を下げて、お客の心、人の心を大事にする経営もある。
とても対象的だと思った。
僕は本物に会った気がした。 とても嬉しい。
残念だが、普段、僕が相手にしている人達は、小さな器の偽物に過ぎない、と確信してしまった。
本当に強い人とは、偉そうにしたり、威嚇したり、怒鳴ったりしないのだ。丁重に、ひとに真摯に接してくれるのが本物の人だ。
新年早々、本物の人に会えて幸せだ。
今年は 本物の人と偽物の人を見極めて 偽物に負けずに生きていきたい。