ルーイシュアンの宝石~9
17 砂獣ボンガ・ウガンゴ
物凄い砂煙を上げて、天高くそびえ立つ生き物が現れた。
ジーは、その姿を見て鳥肌が立った。この様な薄気味悪い生き物を見たのは初めてだった。
ブヨブヨとした土色の筒状の体に、かぎ爪のついた触手がびっしりと生え、それぞれ意思を持っているかのように、各々ウネウネ動いていた。その筒状の先端は七つに別れ枝状に伸びており、その先一つ一つに赤い目らしきものがある。七つの分かれ目の付け根に、真っ赤な口らしき裂け目が、定期的に閉じたり開いたりしていた。その裂け目から