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【注目!】その商売に季節性の売上げはないか?

自身の商売において見過ごしてしまっている売上げポイントはないか。俯瞰してみると毎年反応しているポイントはあるかも、という話

今月に入り、スマホのリマインダーがひとつ表示されるようになった。私はこうした普段はいちいち覚えていられない作業や用事はすべてリマインダー機能を設定している。

仕事のことから、小さな所用まで30個前後のリマインドが設定されているが小さなものだと「○○さんへ電話」レベルのものまである。

忘れやすい性格であるがゆえ、大変重宝している機能だが、今日表示されたのは4年前に設定した仕事にかかわるものだ。

設定した4年前、年間の売上げを5年単位でなんとなく見ていたところ、9月10月がその他の月より毎年少し上回っている傾向に気がついたのだ。いわゆる業界の繁忙期とよばれる忙しさのピークといえば、もう少し先の11月から2月とされている。

9月と10月にメーカーが力を入れて売り出しているものはないし、その後の期間の売上げの伸びの方が大きいため、一見見落としがちだが、ほぼ確実に毎年高水準をキープしていた。

その原因を探ったところ、「台風」というキーワードが浮かび上がってきたのだ。昨今、温暖化の影響もあってか、9月~10月に本州に大型の台風が接近する確率が高い。数年前には記録的な損害をもたらしたものもあり、記憶している方も多いだろう。

そうした大損害のトラウマから備えることも含めて、夏の終わりごろから台風対策としてのお問い合わせ件数が増えているのがここ数年の状況である。

このような一過性で業界の商慣習などとは無縁な売上げも、毎年のことであるならば、事前に広告など施策を年間スケジュールに組み込むことで、再現性は実現可能だ。

1年という期間をあらためて洞察していくと、こうした小さいながらも繰り返し売上げに貢献している変化を見つけることができる。あとはそれをリマインドできるように工夫し、仕組み化することで小さな売上げの自動化は一丁上がり。

ポイントは、年間売り上げの毎年上がっている点に注目し、その売上げの根拠を割り出すことにある。

現在、弊社では戸建てのカテゴリーはほとんど扱っていないが、以前よく売れていた商品の中に「サンルーム」があった。サンルームとは、庭などの空きスペースに後から設置できる簡易な部屋のようなものなのだが、主に部屋干し用の洗濯部屋としての需要があった。

部屋干しというキーワードに沿えば、花粉が心配される春先や、雨の影響がある梅雨時期をねらって広告を打つのが最適かと思いきや、なぜだか毎年7月と12月に出荷率を伸ばしていたのだ。

その要因を探ったところ、旦那のボーナス支給時期ということが大きなポイントになっていた。1台数十万する大きなお買い物である、軍資金の確保を見込める時期におねだりするのが7月と12月となるため、毎年変わらないボーナスの支給時期に売上げが上がっていたということだ。

この例にしても、一見本来の需要ばかりに目が向いていると売上げを確実に伸ばせる時期を逃してしまう。まずは売上げの正体を知ることが先決だが、その売上げに周期的な再現性が見込めるのであれば、あとは忘れないような工夫を施すだけ。

小さな売上げとあなどるなかれ、その小さな積み重ねがときに大きな助けになることも多いのだ。

売上げの洞察する際に、色々な視点から探ってみることが大事


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