【委託】“餅は餅屋”なんだけど、無関心な丸投げはNG
自社サイトのリニューアル作業が佳境を迎えている。
今回のリニューアルに際しては色々と勉強になることが多かった。
新しい試みとして、はじめてWebディレクターなる役割りの方をはさんだのだが、この方の仕事が秀逸そのものだった。
ある人の紹介であてがわれたのだが、はじめは「何をする役割の人?」と理解が追いついてなかった。
ウェブサイトとは発注者と製作者のみ進められるのがデフォと思っていたわたしにとって、よくわからない役割りの人に結構な費用をかける意味って?と訝しんだままプロジェクトがスタートしたのである。
結局わたしの疑問は最初1ヶ月で解消されるのだが、ようは発注者と製作者との調整役である。
必要あるの?と思われるだろうが、進めていくうちに発注者と製作者とでは様々な場面でギャップが生じることがあるのだが、その間のコミュニケーションがうまくいかないと、意図がズレたまま作業は進んでいく。
発注者はウェブサイトに関しての知識がない人がほとんどなので、「じゃあ、まあ、お任せで」と途中から作業に関わることを放棄してしまいがちなのだ。
製作者がよほど優秀で、マーケティングにも長けている人ならまだしも、大半は過去の経験をもとに「こんな感じ?」という一般的に評価を受けやすい着地点に落ち着く。
この場合の成果物はいわゆる“無難なやつ”であり、看板程度には機能するが、当たり障りのない作りであるがゆえ、発注者の意図もあまり反映されていないケースがほとんど。
それを間に入り、双方の意図に耳を傾け、通訳してくれるのがWebディレクターという調整役だ。
コミュニケーションの齟齬の発端はお互いの業界への知識の乏しさである。
建設業者に横文字のウェブ関連の専門用語がわかるわけがない、ということのようにそのギャップは日本人とアメリカ人が意思の疎通を図るくらい無理な話なのだ。
餅は餅屋とはいうが、何のためにその仕事を委託するのか?という理由は自分の中で明確になっていなければならない。
それをすっ飛ばして丸投げするようでは、残念な成果物しか提供されないだろう。