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【攻略法】「大失恋」ならぬ「大失注」。そこから学ぶものはあるのか?

商売において、確立していない分野を成功するまで探究するか、それともすでに勝ち筋が見えている分野を優先するか、という話

先日もnoteに書いた頓挫してしまった大型案件。

仕入先の担当者が今後のことも含めて話をしたいということで昨日来社した。



今までの経緯を整理しつつ「何がいけなったか?」と反省会のような話し合いの中で、今後はどこを修正していくか、という点を深掘りしていた。



その中で、わたしはそもそもその分野に勝機があるのか?という点において考えが及んだ。確かに成約すれば大きいが、それまでの工数と勝算を考えると力を入れる必要性があるのかどうか。

この大型案件を受注するプロジェクトはかれこれ5年以上にわたり試行錯誤を繰り返している。今回ははじめてプロセス通りに話が進み、受注すればひとつの勝ち筋フォーマットができるようなかたちであった。



その一方で、はじめから案件の条件が整っており、わたしの感覚では「この条件で取れなかったらプロジェクト自体が失敗だろう」とまで考えていたほどだ。ゆえに今回の失注は打ちきりを決断するに十分な敗因だったと思っている。

「打ちきり」に気持ちの整理がつかないのはわたしより仕入先の方だったようで、今まで積み上げてきた知見や経験を無しにしてしまうのはあまりにもったいないと、未練タラタラの様子。



ある意味ここでスパッと切り捨てるのはサンクコストの罠にかからぬよう、成果が出ないものはでない、と次の目標物に目を向ける意図がある。

ただ、わたしの中でもこれまでの経験がこんごまったく活かされないとは思っていない。まだどういった形に昇華できるかはわからないが、視点や観点を変えるとまた息を吹き返すプロジェクトというのはあるのだ。



よって一旦打ちきるが、今順調な分野を着実に伸ばしつつ、あまったリソースで虎視眈々と糸口を探る、という力の配分を変えるという表現が正しい。

大失恋のあと、その恋愛を上回る出会いがあり結婚するケースが珍しくないように、大失注のあとに思わぬ展開があるやもしれない。

根拠のない期待だが、ダラダラと成果の出ない仕事にしがみつくのは性に合わない。廃棄や消失で空いたバッファには必ず新しい何かが流入してくるものだ。

今までの営みには別れを告げ、新しい恋に目を向けよう。

何事も経験として糧になる。その糧をいずれ活かせばムダな経験は存在しない