見出し画像

【カオス!】投函された「怪文書」による警告

末端の市場は魑魅魍魎ちみもうりょう跋扈ばっこしていることを意識せよ。関係ない世界と思っていると被害にあうかも、という話

『○○建設という会社にきをつけろ!』

こんな見出しのチラシが投函されていた。

封筒もないA4紙に印刷されたペライチで投函されていたのを考えると、誰かが自らポスティングしたものと思われる。



見出しのあとにつづく内容は、その建設会社の代表や役員の個人情報であったり、自身があった被害の詳細であったりとするのだが、ようはその会社にだまされて多額の売掛金が未回収のまま逃げられたということなのだろう。

その腹いせも込みで、同じ様な被害にあわないように警告してくれていた。



実はこのようなケースははじめてではない。

以前も同じような悪徳業者をさらすような手書きのFAXが送付された経験があり、その際も業界の闇を垣間見たようで暗い気持ちになった。

ただこれらは氷山の一角であり、わたしが知るかぎり、末端の建設業界なんぞは日々こうしたダマす、ダマされたの応酬が繰り広げられている。



そして一つ言えるのは、こうした被害に遭ってしまった場合、ほとんどの場合泣き寝入りすることになる。

未回収のお金は返ってこないし、裁判を起こすだけムダなことになる。

そこそこまともな会社が倒産した際は、裁判所から債権者集会の知らせが届くが参加したところでお金が戻ってくるケースは稀である。



ではどうしたらいいか?という点だが、これにはそれぞれの考えがあるだろうが、わたしの結論では「万が一失っても会社がつぶれない金額の仕事しか請けない」というもの。

契約書を交わそうが、信頼のおける人の紹介だろうが、先方は自社の状況が悪化すれば飛んでしまう。

その後法的な手段を取っても、回収する業者を使ってもお金を取り戻すのは困難なのだ。



売掛金保証の保険に入るとか、倒産防止共済に入るなどの未然の処置は検討するといいが、一定の割合でこうした被害にあう可能性があると覚悟はした方がいい。

チラシを投函した業者は飛んだ建設会社に少しでもダメージを与えることを考えて出た暴挙だろうが、高い授業料を支払ったという経験則にするほかないだろう。

商売に永続的な好調はあり得ない。不測の事態を想定した環境づくりがマストである


いいなと思ったら応援しよう!