世の中の大半が教科書になる
日常生活で触れる商品やサービスは自分の仕事に置き換えて考えてみると学ぶところだらけである、という話
普段、自身が物やサービスを提供している側であり、小さい会社な為その顧客とも接点がかなりあることからマインドのスイッチが「提供する側」になっていることが多い。
視点は顧客に対してだし、常にどうしたら顧客に喜んでもらえるかという軸で考えるクセがついている。
しかしながら、当然日常的に消費者、つまりお客様という立場にもなるわけで、1日の間でも何度か誰かのお客様になっているわけだ。
金額の大きさや日常的か否か、ということにもよるかと思うがその自分が消費者側に立ったとき、どうとらえるかでその行為自体に学びの種がかなり落ちていることに気が付くのだ。
マーケティングを生業しているマーケターの方やビジネス系コンサルタント、中小企業診断士や投資家の方などはそれこそどの商売においても表面的にサービスやモノを受け取るのではなく、その購買活動自体に思索や問いを与え深掘りしていくことで様々なヒントを得ることが自身の仕事に繋がっていくのだと思う。
そこまでの深い考察といかないまでも、自身が顧客の立場になったときは少しだけチャンスと思う程度でどうだろうか。普段と立場が入れ替わることで見えていなかったことが見えてきたり、感じることのできない空気を感じたりと学びや気づきは意識すればいくらでも転がっている。
以前、ある割烹の板前さんとお話しさせていただいたときに、消費者側の立場を理解するために、休みの日は必ずどこかのお店に足を運んではサービスをうけては勉強させてもらっている、というようなことを聞いたことがある。
やはり真摯に商売を展開していく上で、ときには体を入れ替えて消費者側の立場に自身で立ち、体感することでマネできることや反面教師として戒めることが露わにになり、より自身の商売に深みを構築することに繋がると思うのだ。
そう考えていくと、特に同じような規模感や近い業種業態に顧客としてサービスをうける際はメモを取りたいような気分になる。
自分がどうしてその会社を選び、なぜ問い合わせというアクションを起こし、どのようなやり取りに納得してそのモノやサービスを購入し、購入後その会社にどのような印象をもったかなど、視点をいくつかに分けるだけでも何らかの気づきは得られるはずだ。
というのも、私自身が現在進行形である会社の顧客になっている。
その集客システムから問い合わせ、メールや電話でのやり取りと、どこをとってもマネしたいと思わせるその会社に顧客としてのみならず、提供する側としても感動し、マネできることはマネしたいと思わせてくれるのだ。
何を購入予定かは個人的なものなので割愛するが、この先購入に至るまでのプロセスやもっと言うとその後ケアの部分まで体験してみたいと考えている。
最終的な判断はもう少し先の話になるのだが、顧客としても提供者の視点としても嬉しくなるような購買はビジネス書や教科書の役割りを果たしてくれる。
日常の課題授業も商売人が取り込むべき大事な科目のひとつなのかもしれない。
世の中の消費に関する営みは、仕事の立場や職種を問わず気づきの源泉になりうる