【チート厳禁!】「儲け」の内容は利益より大事
先日仕事を依頼した外注業者との世間話から、とある同業者の話を耳にした。
その会社の詳細は割愛するが、一言で言えば「儲かっているらしい」との噂だ。
業界紙でも度々紹介されるような勢いのある会社で、さぞかし確立されたビジネスモデルがあるのだろうと考えていた。
しかし外注業者から聞く話はビジネスモデルとは少し違う儲けのカラクリがあるように思えた。
集客に力を入れ、内容はお粗末というよくあるグレーな戦法が儲けの根拠のようなのだ。
業界でもよく聞く話なのだが、ホームページや広告などに多額のコストを投下して作り込む。
そこで集客した顧客には適当な外注業者を送り込んで完結してしまうのだ。
良心的な外注業者であればそれなりの仕上がりにしてくれるのだが、そこで抜け落ちているのは顧客と依頼された会社のコミュニケーションになる。
その肝心な部分を端折ってしまうため、顧客のニーズこそギリギリ拾っているが、わたしたち同業者からすると「それってマズいだろ」と思える仕事が平気で行われてしまうのだ。
わたしたちが思うマズさとは、後々確実に不具合を起こす、とかそもそも法的にアウトとかというレベルの話だが、バレなきゃ問題ないというマインドはいつかほころびを見せると思えてならない。
業界の一部ではそうした不毛な儲け主義的思考で売上げを伸ばしている会社があるのだが、ニーズに対してグレーな儲け方をあてがうのは企業努力ではなくチートである。
そもそもお客様のためになっていないし、その姿勢で積み上げる売り上げや経験はポジティブには変換しない。
得た利益はまたグレーな施策へ再分配されるべく広告など集客へと投下され、負のループを増大させることで会社が潤う仕組みを覚えると麻薬のようにやめられない。
当人たちが気がついているか否かは知る由もないが、誰かが泣かされて成立する商売の仕組みは健全ではない。
巻き込まれるお客様にも同情するが、ただでさえ人材不足の業界で不当な扱いを強いられる業者さんを減らせないものかと考えてしまう。