【そんなんあり?】営業方法も新手のやり方が有効?
昨日の朝、その日の現場で作業員を待っていたときのことである。
1台の軽自動車が止まったかと思ったら、車内から大柄な高齢の男性が降りてきた。小走りでわたしに近づいてきては開口一番こう声をかけられたのである。
「いやー偶然ですね!お世話になっております。」
わたしは見知らぬ高齢男性に声をかけられ呆気に取られていたところ続けざまにこう発したのである。
「今日はこちらでお仕事ですか?何か弊社でお役に立てることがあればお申し付けください!」
どうしても男性を思い出せないわたしに名刺をよこし、「念のためお名刺をいただけますか?」ときた。驚いた拍子で名刺交換をしてしまったのだが、「近々また会社の方に若い担当者とご挨拶に行きます!」と告げ、去って行ってしまった。
軽自動車に社名と業務内容が印字してあったので何者かは判明したが、おそらくわたしは初対面である。わたしの風貌を見て見込み客と踏んだのであろう、そして彼の常套手段なのか偶然を装って名刺をもらい、後日あらためて営業をかけるという手法なのだろう。
一瞬の出来事であったが、名刺を渡してしまった自分になんだか腑に落ちない感情を抱いてしまった。そして思ったのは「そんなんあり?」という今まで経験したことのない営業方法に不信感しか残らなかったのである。
営業方法は様々あれど、わたしの感覚では先方の好印象を勝ち取らねば次はないと思っている。呆気にとられる手法で接点を持ったとしても印象が悪ければ不信感しか残らないと思うのだ。
なぜこれが彼にとって最善と思ったかは謎だが、こういう押しの強さに寄り切られる方も多いのかもしれないし、後日に会社へ訪問された際に契約しなければならないような空気に持っていかれるのかもしれない。
ただわたしは次回会うつもりはないし、今ままでも誠意のない営業のやり方に憤慨した経験は何度もあるのだ。時間のムダだし、顧客のことをなめているようなやり口は同じ商売人としても受け入れることはできない。
確かに営業方法として、顧客の心理を逆手に取った話術や決断させるようなテクニックはある。だが、それはあくまでも顧客の希望を前提としてスパイス程度に使うのがマナーだろう。
自身の成果や利益のため、という理由が透けて見える時点で品がないし、正攻法で仕事を取れるような振る舞いを重んじてほしいと思うのは古い考えだろうか?
昨日の朝の一件で、営業とは?という問いが1日中頭の中をめぐっていた。再思考させてもらったという点では感謝しなければならないかも、しれない。