本屋大賞
2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうさんの「流浪の月」
noteを更新できていなかった間にもスローペースで読書は続けていたので、
おいおい読書記録を書いていこうと思いますが、「流浪の月」を読んだのは、この4月に入ってから。
熱量が高いうちに書いてしまいたいと思いました。
どんなところが書店員さんに響いて本屋大賞に選ばれたのだろうかと考えながら読んでいきました。
多様性や恵まれない環境で生活する子どもの姿が描かれることから、「52ヘルツのくじらたち」とよく似ていて、多様性・逆境的なところが受けたのだと思いました。
「事実と真実はちがう」このテーマで進んでいくストーリーは、人間関係の難しさと弱い立場の人が理解されない裏側のような部分まで描かれ、読みながらもやもやすることもありました。
「わたしの常識は伯母さんの家の非常識」
「本を読む時だけが、周囲に突き付けられる普通から逃れられる自由な時間」
という言葉は、職業柄子どもたちと関わるうえで忘れてはいけない視点だと思いました。
最後の解説ページに書かれていた、
「凪良ゆうさんの小説を読むことは、自分の中にある優しさを疑う契機となる。その経験は、本当の優しさを知る一助となる。」
「人に優しくしなあかんよ」
「困っている人がいたら手を差し伸べよう」
こんな風に言われることが人を苦しめることになるなんて思いもよらないと思う。
当たり前は当たり前じゃないんだよな