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見事な日本人論:まさに英語タイトルの“The Making of a Japanese”(日本人の作られ方)があぶり出されるドキュメンタリー
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僕は、佐々木俊尚さんのファンなので、オススメはいつも素晴らしいので銀座のCINESWITCに行ってきました。ここは現金しか使えないんですよね、忘れててあわや入れないところでした。
公開中のこの映画は本当に素晴らしいので多くの人に観てほしい。山﨑エマ監督「12歳の日本人は欧米の子どもと違う。学校でさまざまな役割を与えられ、コツコツと大人になる訓練をしているから」/日本の普通に世界が驚いた: 映画『小学校~それは小さな社会』 https://t.co/rIL66Rc4Nn
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) February 1, 2025
素晴らしいドキュメンタリー映画でした。誰が主人公というわけでもなく、「小学校という小さな社会」を、基本的に1年間(3学期分)、6年生にフォーカスして、ドキュメンタリータッチに少し距離を置いて撮影している。誰が主人公というわけでもないので、ちょっと頭を使わないと、背景にある文脈が見えてこないかもしれない。しかし、日本人であれば、この小学校時代の、ああ、これは日本の小学校だなというノスタルジー、われわれが必ず「通った道」を感じるに違いないと思う。まさに、これこそ、日本だって感じると思う。僕は、近代化された後の日本の原風景、心象風景の故郷は、”学校空間”の中にあるといつも思っていて、まさに、それを実感する珠玉の映画だった。
英語タイトルが“The Making of a Japanese”(日本人の作られ方)なのですが、こちらの方が、明確にこのドキュメンタリーが「なぜ撮影されたのか?」を表していると思います。この映画を見る時に、「日本人になる」ためになにが必要なのか、どういう経験を経ると、日本人になるのか?って疑問を浮かべながら見てもらえれば、非常に斬新な日本人論であることがわかると思います。
監督の山﨑エマさんは、父親が英国人で、大阪の小学校に学び、アメリカの大学で映画制作を学んだ人。自分のルーツ探しから来ていて、何が日本人なのか?考えてとったらしい。僕も、子供たちを米国のelementaryと middle schoolなどで学ばせたので、この差ははっきり実感する。めっちゃ納得だった。
— ペトロニウス (@Gaius_Petronius) February 12, 2025
個人に集団の中での役割を全うさせる責任感への同調圧力こそが日本
一番印象に残っているのは、後半に出てくる女の子のエピソード。
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