バイバイ それでは
「ごめん もう終わりにしよう」
連日肌を刺すような日差しが続いた8月
その日だけは 朝から細かい雨が窓を伝っていた
夏休みが明けて 同じ教室同じ空間に居合わせても目を合わせることはない
心からの想いがあれば 傷ついたのだろうか
悲しいふりをすれば もう一度その瞳に私を映してくれるのだろうか
自分の本当の感情が見当たらない
雨のように一瞬で流れて落ちて そして人知れず消えてしまう
なんてことない日々が少しづつ記憶をなくしていく
今ではあなたの歩幅も忘れてしまった
背の高いあなたに追いつくように 少し無理して横を歩いていたの気づいてないでしょう
いつの日か 雨が降っていても思い出せなくなる日が来るだろう
心からの想いを捧げる人に出逢って 流れる前に全てを受け止めてくれる人の横を歩いて
そう誓ったのは晴れやかな空のもと 新しい自分
バイバイ それでは もう逢うことはないでしょう
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