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ワタミ渡邉美樹会長が愛読するビジネス書20冊「これから30年の事業戦略を決めるために何度も読んだ!」【社長の本棚】

今日の『がっちりスクール‼』は、居酒屋を中心に外食事業を展開するワタミ創業者であり、昨年10月に代表取締役会長に復帰した渡邉美樹さんの本棚を拝見! 大きく業績を落としていたワタミグループの再建を目指し、「これからの長期事業戦略を決めるために繰り返し読んだ!」と明かす20冊を一挙に紹介します。

渡邉会長が教科書にするのは、古典やAmazonの最先端など経営戦略本からマーケティングの基礎など、経営者たちのバイブルといえるものばかりです。

新生ワタミのビジネス戦略の源泉がこの20冊!

再び経営のトップに返り咲いた社長や企業を紹介した、2月23日放送の『がっちり!もう一度社長!』。出演いただいた代表の1人が、ワタミの渡邉美樹会長でした。
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一度退任するも社長復帰! ワタミ渡邉美樹会長、元タカラトミーのメイ社長、元HIS平林朗社長が再び仕掛ける新ビジネスに密着 

2013年に参議院議員となった渡邉さんは、ワタミの経営から離れていました。その間ワタミは、労働管理などの問題をはじめ経営が大きく落ち込んでしまいます。

「大きく弱いワタミから小さく強いワタミ」新体制へ

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社員たちが自らの手で改革に取り組むうちに培われていったのは、ボトムアップの文化でした。ワタミといえば典型的なトップダウン経営だったのに対し、復帰した渡邉会長は、社員の報告にじっと耳を傾ける姿がありました。

復帰にあたって1000人以上の従業員と向き合い、そこから会長が出した答えはボトムアップとトップダウンの両輪で進める「ハイブリット経営」。そんな風通しのいい新体制で目指すのは、「大きくて弱いワタミから、小さくて強いワタミに戻る」ということ。

「からあげの天才」など少ないスタッフで効率的に経営するフランチャイズ展開を整えるなど、大グループだからできる再現性の高いビジネスモデルを打ち出すことで業績は徐々に回復しています。

「政治を離れて経営に戻るとき、どうすれば勝てるだろうか考えました。改めて、かつて読んだ大事なビジネス書を読み返しました。この20冊からこれからの新規ビジネス(からあげ専門店のフランチャイズ展開など)を思いついたんです」と明かす渡邉会長。

会長室の本棚にも並ぶ、大切な20冊。

番組ではチラリとしか映せなかったのでどんな本なのか見逃した人も多いはず。がっちりスクール!!で丁寧に紹介します!

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【1冊目】 競争優位の戦略ーいかに高業績を持続させるか/M・E・ポーター

アメリカの経営学者が1980年に発表し、競争戦略論の古典としてロングセラーを続ける『競争の戦略』の実践編。「私の教科書!」と 渡邉会長代表復帰前にもっとも読み込み参考にしたという1冊。「論語や聖書と同様に、経済の原理原則はいつの時代も変わりません。本書もビジネスにおける聖書だと思っています。書かれている内容は、自分の経験や段階が変われば思い浮かぶ具体的な事例が違ってきます。だから何度読んでもおもしろい! 2月に発表した、中国からの『和民』全店撤退など海外進出の際の留意点は、そのまま参考にしています」

【2冊目】 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する/W・チャン・キム、レモ・モボルニュ

競争自体を無意味なものにする未開拓の市場〈ブルー・オーシャン〉を作り出すための、理論と実践の両面から解説している大ベストセラー。ブルーオーシャンで成功を収めた企業の事例と戦略がつづられている。「読み応えがあった。フランチャイズ展開で広く展開しようとしている唐揚げ専門店『からあげの天才』はレッドオーシャン(既存の競争市場)なんだけどね。あえてレッドオーシャンを攻めるとわかったうえで展開しています」

【3冊目】ブルー・オーシャン・シフト/W・チャン・キム、レモ・モボルニュ

「ブルーオーシャン戦略」から10年の時を経て得られた成功と失敗を比較分析し、ブルー・オーシャン戦略を新たなステージへの進化させるための実践的な内容が書かれている。新たな成長機会を掴み取りたい企業・組織に効く1冊。

【4冊目】 チェーンストア経営の原則と展望/渥美俊一

外食産業とかチェーンストア経営にかかわる人は、渥美俊一さんの本を読んだほうがいい。外食産業の原理原則、生産性や作業手順について繰り返し書いています。小さい店でも1店舗でも一緒」と渡邉会長。40数年間流通大手といわれる多くの企業を指導してきた著者がまとめた、体系的かつ実務レベルで具体的に書かれた本書。起業したばかりの人やこれから起業する人にもおすすめ。

【5冊目】21世紀のチェーンストア/渥美俊一

チェーンストアの経営政策・経営戦略を専門とする経営コンサルタント・渥美俊一氏の本をもう1冊。なぜいまこそチェーンストアを日本で作る必要があるのか。本当の豊かさへ転換させる産業づくりとは何か? チェーンストアの仕組化や経営者としてのあり方について書かれた本書には、産業全体におけるビジョンの必要性や実現していくための絶対原則がある。

【6冊目】 amazon 世界最先端の戦略がわかる/成毛眞

世界最大のECサイトAmazonに様々な側面から切り込んだ解剖書「Amazonが出現したことで、世の中がどれだけ影響を受けたか。ニトリさんの競合が大塚家具さんなら予想できますが、Amazonはまったく違う宇宙から飛んできたような存在ですよね。宇宙の飛んで行き方や攻め方として読んでいます。常にアンテナを立てておくという点でとても参考になります」と業態の違う企業への感度も鋭い渡邉会長。既存の業界の常識を覆し、業界の枠組みを超えた大きな戦略が書かれている。

【7冊目】戦略経営論/ガース・サローナーほか

スタンフォード大学ビジネススクールで教鞭をとる3人の著者の講義内容をまとめたもの。戦略的思考法をはじめ、事業戦略、競争優位性、組織経営、バリューチェーンにおける価値創造、環境変化といった経営学修士(MBA)で学ぶ「戦略経営論」の基本を網羅的に学ぶことができる。

【8冊目】実践する経営者 成果をあげる知恵と行動/P・F・ドラッカー

経営思想家ピーター・ドラッカーが30年にわたりウォールストリート・ジャーナルに寄稿した論文の中から、厳選された助言を詰め込んだ経営者の必読書。成長戦略の良し悪し、企業間パートナーシップの結び方、生産性を上げる組織づくり、そして業績悪化を防ぐ具体的なチェックポイントを知ることができる。

【9冊目】ドラッカー365の金言/P・F・ドラッカー

マネジメントの発明者で経営学者のピーター・ドラッカーの著書の中から、選び抜かれた名言を1日1ページ読み進められる本書。「簡潔な文章をもって複雑な世界をずばりと切り裂き、真理を明らかにする」といわれるドラッガーの普遍的な教えに日々触れることができます。

【10冊目】 アントレプレナーマネジメント・ブック ―MBAで教える成長の戦略的マネジメント/エリック・G・プラムホルツ

成長段階において、すべての企業が伴う痛みをどう乗り越えていけばよいのか。新規事業やベンチャー起業からスムーズな成長をするためには何が必要か。「成功した企業」と「失敗した企業」について、数多くの具体的な事例を踏まえて対処法を学ぶことができる1冊。

【11冊目】 MBA100の基本/グロービス著/執筆・嶋田毅

ビジネススクールの2年間で学ぶ必修知識やフレームワークなどを100項目に分け、1冊にまとめた。「経営戦略」「論理思考」「マーケティング」「リーダーシップ」「ファイナンス」など、経営における基礎の基礎を手軽に学ぶことができる。

【12冊目】 世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた/永井考尚

経営戦略やマーケティング理論を学ぶ時間がとれないビジネスパーソンにおすすめ。知っておいて損しないビジネス知識を網羅的かつ、ライトに知ることができます。読み終わった後に、気になった本を購入して深堀りするのがおすすめ。

【13冊目】 良い戦略、悪い戦略/リチャード・P・ルメルト

戦略を一切立てないリーダーは珍しいが、なぜ悪い戦略がこれほど多いのか。この本は、その疑問に対する答えてくれる。悪い戦略の4つの特徴や良い戦略の基本構造、競争優位を高める4つの戦略など、戦略論といえばこの1冊

【14冊目】 ストーリーとしての競争戦略/楠木建

一橋大学ビジネススクールで教鞭をとる、気鋭の経営学者によるロングセラー。成功を持続する企業には優れた戦略があり、人々を突き動かす力を持つ戦略には「ストーリー」が欠かせない。「人に話したくなる企業のストーリー」という視点から、競争戦略と競争優位やその背景にある思考を企業の事例をとともに解明していく。テンプレート偏重、プラクティス偏重になりがちな現代の戦略づくりではない、根本的な考え方を理解することができる。

【15冊目】 コトラーのマーケティング・コンセプト/フィリップ・コトラー

「近代マーケティングの父」と呼ばれる経営学者が、企業の管理者を主な読書と想定し、マーケティング知識がなくても理解しやすいようにつくられた本。80のコンセプトがアルファベット順に並べられて、コトラー氏のエッセンスが凝縮されたまるでマーケティングの辞書。マーケティングをこれから学びたいビジネスパーソンにおすすめ。

【16冊目】 コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則/フィリップ・コトラー

「マーケティングの神様」フィリップ・コトラー氏による新しいマーケティング概念「マーケティング4.0」。製品志向、顧客志向、価値主導に続くのは自己実現のマーケティング。シェアリングエコノミー、コンテンツマーケティング、ソーシャルトレンドといった時代に合わせて変化するマーケティングのトレンドをつかむための1冊。

【17冊目】 売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則/アル・ライズ、ジャック・トラウト

マーケティング戦略家である著者たちが、マーケティングにまつわる22の法則をデータと事例から論理的に紹介。マーケティング知識を体系化したい方やマーケティングの基礎基本を押さえておきたい方に特におすすめ。

【18冊目】 原則中心 会社には原則があった!/ジェームス・スキナー

「人に魚を与えれば、一日食べさせることができる。人に魚釣りを教えれば、一生食べさせることができる」。コヴィー博士の名著『7つの習慣』を日本に紹介した経営コンサルタントが具体的な事例を交えながら、リーダーとしてチームや組織を率いるときに持つべき原則を解説しています。全てのリーダーが備えておきたいリーダーシップの原則。

【19冊目】 長く繁栄する同族企業の条件/西川盛朗

日本は、創業100年を超える企業が5万社以上もある長寿企業大国。その多くは同族経営であり、そこには知恵と仕組みが息づいています。同族企業のもろさと強さ、そして企業が強さを生みだす仕組みとはどんなものか? 同族企業の持続的発展を支援するファミリービジネスコンサルタントが永続繁栄するための仕組みづくりを指南。非同族企業の経営者にも参考になる。

【20冊目】 ガゼル企業 成長の法則 -ビジョナリー採用と育成-/早稲田大学校友会ベンチャー稲門会, 東出 浩教

高い成長力と雇用創出力を持っている新興企業=ガゼル企業。ビジョンへの共感の力で人材を採用する企業こそが、早く継続的に成長する企業だと説く。採用と育成に着目した国内のガゼル企業8社のインタビューから、「社員が幸せや愛を感じられる企業」につながる多くの実践的な示唆を得ることができる。

20冊、いかがでしたか? 次の一手を生む渡邉美樹会長が何度も読む教科書たち。気になるものから手に取って、ビジネスに活かしてください!


(おわり)
編集/コルクラボ エディターズギルド(文・西田美樹)

■あの社長の本棚も読めます!

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