
#32 虎に翼 〜石を投げるシステム〜
虎に翼
よねが発した
声を上げた女にこの社会は容赦なく石を投げてくる
を準えて、タイプは違うが女性であることから投げられたことのある「石」について書いてみることにする。
今回のお話は、
コチラのワクイさんではなく、別な人の話。
ワクイさんに絡まれてから
4年ほど経った時の話。
とある支店に、年度途中でヘルプで勤務することになった時のこと。
正式着任までは2日あったが
引継ぎと確認を兼ねて出勤した日のこと。
副支店長であるマルコさん(ちびまる子ちゃんに似ているので、マルコさんとする)は、
以前マルコさんが主任時代に一緒に働いたことがあり、気心の知れた私がヘルプで来ることに決まり、安堵していた。
正式な辞令は2日後だったので
午前中で一通り確認を終え、帰ろうとした時のこと…
私の目の前に前田日明(プロレスラー)のようなガタイの立派な男性が現れた。(以下マエダさんとする)
マエダさんはうっすらと笑いながら
今日の午後、研修があるんですけど、研修の講師お願いしていいですか?
と言うのだ。
そして
プロなんだから、できるでしょ?
と、マエダさんは更にうっすら笑って畳み掛けてくる。
着任前の人間に
研修の資料もないのに
やれという感性…
薄ら笑い…
このやりとりで
意図がなんとなくわかった。
いわゆる洗礼。
新入りに無茶振りをして、困る顔を見たい。
「出来ません」と言わせて、格下に置きたい。
なるほど。(航一風)
そういうことかな。
…ということで
この間思考を巡らせたのは
ほんの数秒。
売られた喧嘩は買わないけど
ソフトに意趣返しすることに決定。
わかりました。
ただ、私は辞令がおりていないので
支店長か副支店長に確認しておいてもらえますか?
とだけ言った。
当然許可がおりるワケもないだろうとわかっていたが。
私もわかっていて、そう答えた。
その足ですぐにマルコさんのもとに行き、
話したところ
マルコさんは呆れて
何言ってんの?
そんなのできるワケないじゃない!
私から言っておくから!
自分たちでなんとかしなさいって。
あおばさん、帰っていいよ!
そそくさと帰る私。
以前の投稿にも書いたが
私は専門職なので、
マエダさんからオファーされた研修の講師をしたこともある。
出来なくはない。
万が一にも、やる羽目になっても時間と内容を指定されればやろうと思っていた。
マエダさんに直接言ってもいいのだが、
それでは、つまらないな(腹黒感)と思ったし
そこをなんとか…みたいなゴリ押しされても面倒くさいので
職場内の正当な手順に従って
副支店長のマルコさんにご登場願ったというワケだ。
この支店
実際入って見ると
30代の中堅男性を中心にイジり文化が蔓延り
(イジられる側からしたらイジメ)
若手やおとなしめの人が男女問わず
餌食になっているという構図だった。
マエダさんのオファー(投げてきた石)は、
おそらくだが、
私がイジり要員にできるかどうかの認定試験みたいなものだったんだろう。
以降、イジられることなく仕事をすることができた。
この場合は
女性の専門職で
年齢もけっこう上みたいだから
無茶振りしてみて
その反応で
お手並み拝見
怯むようなタイプ
スンっとするタイプなら
便利使いできるかも
という石だったと思われる。
もし自分が新卒とか若手だったら
ここまで上手く立ち回れなかっただろう。
イジられる側に配置されて
悔しい思いをしていたかもしれない。
スンっを選択していたかもしれない。
イジられずにサバイブするには
媚びて
イジる側に参加するという選択肢もあったかもしれない。(自分には「スンっ」より難しいからしないと思うけど)
ほんとやだったなー。
この空気。
そんな空気も
人事異動というありがたい制度のお陰で
その年がラストイヤーだった。
しかし気づけば
どちらも選択せずに
こんな立ち回りのノウハウが身についてしまっていること自体が問題。
こんなスキルを身につける必要のない
環境と感性が主流になりますように。
コミュニティの中で
質が異なると感じたモノヒトを
排除しようとする原始的感性
みんな
脳のアップデートしようぜ。
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