
コミュニティ「567ability」 の軌跡②ー2,000人に至るまでの3つのポイント
567abilityとは
「5月6日の朝と夜の7時に世界中でWe Are The Worldを歌おう!」…ユニリーバの島田由香さん、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターの中竹竜二さん、僧侶の井上広法さんにより、4月3日(金)の夜に発案されたこの企画。名付けて、「567ability」。
5月6日までに約2,000人が集い、当日は朝と夜の2回、いずれも世界中の約400人の仲間とオンラインで「We Are The World」を歌いました。
昨日のnoteでは、立ち上げから当日までの流れを概観しました。
今回のように、思いを持って活動することをきっかけに立ち上がった集まりを、継続的に活動するコミュニティにするには、次の3つのポイントがあると思いました。もちろん「コロナ禍」だったという「タイミング」もキモでした。今日は、その3つのポイントを整理します。
前提:コミュニティとは
ー語源
「相互の」「共同の」「共通の」などを意味するラテン語の「Co」と、「贈物」「成果」「好意」などを意味するラテン語の「munus」を組み合わせたCommunitasが転じてCommunityになったようです。
ー定義
「コミュニティ」とは?と尋ねられたら、どのように定義しますか?正解も間違いもありません。ちなみに僕が活動しているコミュラボ では、このように考えています。
ポイントは「旗」「仲間」「活動」「役割」の4つです。
この定義を踏まえ、この「567ability」がコミュニティとして発展した3つのポイントを整理してみます。
1.明確な「旗」
「5月6日の朝と夜の7時に、コロナに対して世界が一つになって向かっているように、世界中の仲間と思いを込めてWe Are The Worldを歌う」…このように「旗」がはっきりしていたため、何か決めたり調整したりする際に、その時の状況に合わせつつ、対応できました。
集まる人が何のために集まっているのか、なぜ歌っているのか、などを由香さんが毎朝の朝練で説明したり、コミュニケーションの場であるFacebookグループで説明し、共有しました。そして全ての活動は、幅を持ちつつもこの旗に向かう一貫性を保つように、心がけていました。
このことがあったからこそ、5月6日以降も各自の持つ「能力 ability、可能性 possibility、想像力 creativityを大切にしながら」活動を継続していけていると思います。
ーポイント
このように「この場は、何を目指して、何のために活動しているのか」という「旗」を、常に言葉にして確認し、それに基づいて活動に展開すると、滑らかに進みます。
特にオンラインで、同じ場所に物理的に居合わせず、空気の共有などを図れない場合は、呼吸するように確認することをお勧めします。
2.活動と役割
参加者にとっての、いわゆる「居場所」の確保です。
ちなみに居場所=活動×役割だと思います
ー「活動」
「朝練」という(オンラインだけど)物理的に顔を直接合わせることができる機会や、「チャットやFacebookでの感想の共有」という思いを共有できる場です。
ー「役割」
愛さんのように歌のレッスンをしてくださるケースはもちろん、朝練のチャットで出席回数の記入を声かけしたり、Facebookに投稿があった際にリアクションしたり、練習用の音源の保存場所を案内したり、もちろん練習に参加するなどなど、参加者の方の状況に合わせて、いろんな「役割」がありました。
ー「活動」と「役割」の設計のポイント
「活動」と「旗」のつながりを明確にしておくことと、「役割」はその人の状況に合わせてできるようにしておくこと、です。
特に後者は、全く知らない者同士での時限を切った活動ということもあり、無理は禁物。「練習は毎回、出なければならない」といった「ねば」を作らないように、でも、活動にはスムーズに参加できるようにしていました。
この活動×役割により、参加者の皆さんで「一緒に作る」=自らがその場を作ることに貢献できた「主役感」を共有できるようにしてきました。この経験があったからこそ5月6日以降の活動では、クミさんの歌のように一層、各自のabilityが発露しています。
3.幹事(コアメン)
幹事(コアメン)は、由香さんをはじめとする7人でした。
「旗」とその元に集う仲間を具体的に想像し、コアメンそれぞれの強みを生かし、自主的に動く、素晴らしいメンバーです。どんな人たちかというと…。
4月3日の夜、由香さんや中竹さんや広法さんと一緒にいて、由香さんの高いテンションの中のリクエストを受け止め、立ち上げに参加。Zoomの手配から告知を準備まで、いろんな縁の下の力持ちをやってくれます。
立ち上げて最初に発生した問題、それは、Zoomでの歌の練習時に音源をどのように流すか問題。さまざまな挑戦の末、スマホで音を出して、マイクで拾うことに。こうした実験をやってくれたり、歌の練習では何度も同じところを繰り返したり、突然飛んだところから出すように依頼があっても、さらっとこなしてくれました。最初に告知動画を作ってくれたりもしました。
「他に誰か一緒に幹事やれる人、いないかな?」と言われて、パッと思いついた方。緊急事態宣言が出て、お子さんたちが保育園に行けない中で面倒を見ながら、いるだけで安心感を醸し出してくれました。
5月6日以降の朝練の支え。いろんなことをあたたかく見守り、対処してくれています。5月6日までも、英語の歌の発音をメモしてパワポにしてくれたり、Zoomを立ち上げてくれたり。穏やかさにみんな、安心しています。
IT関連の充実はこの方のおかげ。ZoomをFacebookライブで配信したり、告知がFacebookだけだったところ、サイトを作ったり、LINEでの情報共有をアレンジしてくれたり。また、歌詞カードのアレンジが素敵で、とてもわかりやすいと参加者の方々から大好評!コミュニティメンバーへの目配りもピカイチ!
まとめ
このように、「旗」の元に集った「仲間」が行う「活動」と「役割」を準備し、その中で「主役感」と共に楽しさを共有できました。これは、集ってくださった2,000人の皆さんのおかげです。ありがとうございます!
そして、精神的支柱の由香さんと、その周りに集うコアメン。毎朝、朝練が終わるとオンラインをつないで行った反省会は、無いとムズムズするくらい、いろんなことを話しました。
この運営のポイントが、あなたのコミュニティ運営や、参加方法の検討の際に、お役に立つと嬉しいです!
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