詩:【5つの羅列】
これは条件である。
まず生きていること 生きていなくちゃお話にならない まだ存命であるということは最初の前提にして絶対の条件である
次に愛がなければならない 何かを愛して 仮に今去勢手術が始まるとしても愛する何かに抱きつきたくなる気持ちを無くさないか どうか それくらいの気持ちとエネルギーを持っていること
これは条件である。
次にお金がないといけない お金で買えないものも間接的にお金で引き寄せることができる お金を汚いものとは思わない だが仮にお金を世界のバランスを崩すほどに手に入れるとしたら(宝くじという例外こそあれ)何か歪んだ事態を引き起こすのは確かである それを望んでいるわけではない
次に何度でも目覚めることだ 何度も人生の中でまどろみから目を覚ますこと 生まれ変わりを繰り返し他者に近づき離れていくこと 他者から離れた時 その記憶を忘れないこと
これは条件である。
次に適切に処理できることである その対象は子供を必要としない時の性欲であり 求められるのは素晴らしきセルフプレジャー 命あるものの反対は命亡くしたたものであり産まれなかったものではない
これは条件である。
これは条件でした。
ただの条件でした。
くだらない条件でした。
抽象的な条件でした。
不確定な条件でした。
ただの夢でした。
ただのたわごとでした。
許してください。これはわたしの切実な条件なのです。