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しあわせの感覚|撮影日誌


今年の春に撮影したときの小咄。


昨年に続き、
今年も誕生日の記念写真を撮らせてくれた男の子。
今年は4歳記念に室内と、屋外ロケの2パターンで
撮影しました。


この日は、室内での撮影。

この日のためにご家族が準備したものや、ご家族の持ち物に
私の持ち物と、色とりどりのお花を合わせて
素敵な空間が出来上がりました。

誕生日ケーキは
事前にお店に頼んでいたイチゴのショートケーキ。

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いちごが好きな男の子のための特別なケーキです。


誕生日ケーキも中心に置いて、
4歳の誕生日セットの準備は完了。


主役席にすすめると
もうそれだけで笑顔が止まらない男の子。
嬉しそうに笑うその顔は
周囲の大人も笑顔にしてくれました。

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4本ろうそくをたてて、灯りを灯して
みんなでハッピーバースデーの歌を歌ってお祝いを。

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歌い終わって、
ろうそくの灯りを消す、
その行為だけでも嬉しかったようで
4本全て消し終えた後も
「もういっかい!」とせがまれ
灯りを3回ほど付け直しました。笑

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この日だけは好きなだけ、
好きなようにケーキを食べていいよ
とお母さん、お父さんに言われ
フォークを持っていざ実食!

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大好きないちごめがけて、
小さな手が握るフォークが
どんどん速さを増していきます。


赤がアクセントの可愛いケーキも
どんどん彩がなくなっていくなか、
ケーキの横に綺麗によけられていくお花たち。


このケーキには、飾りとして
食べられるお花『エディブルフラワー』が乗っていました。

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大人でも知らない人も多く、
知っていても食べない人が多いものだから
男の子も食べられないと思い、
よけていたのも自然なことで。

食べはじめ、
「おはながのってるー」
と不思議そうに見せてくれる場面もありました。

いちごもなくなっていざスポンジに手をかけようとした彼に
ひとこと、

「それは食べれるお花なんだよー」

って伝えたんです。


そしたら、その男の子、
よけていたお花を手に取って口に入れ、
とってもいい笑顔でひとこと。

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「おはな食べれて、しあわせー」

って。



その言葉に思わず、
矢で心を射抜かれたかのように
のけぞってしまうわたし。


今回のケーキ、
本当に素敵な飾り付けで、
わたしも感動しました。

普段からエディブルフラワーが飾られているたべものも
「綺麗だねー」と言いながらぺろっと口にしていたわたし。

初めてエディブルフラワーを知って、食べたときも
「そんなものがあるんだー!」って
発見ではあったけれど、

そんな感覚は全くなくて 。


思ってもみないその言葉に
本当に驚かされてしまったんです。

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綺麗だなと思っていたお花が
まさか食べられること、
それが、
幸せなことだと感じること

シンプルでいて、大事なこと。


わたし自身にはこどもはいませんが、
撮影を通してたくさんの子どもたちに出逢います。

その中で、
こんな綺麗な心や考え方に出会えることもたくさん。

自分が思ってもみなかった感覚や、
かつて思っていたかも知れないけど
忘れてしまった感覚や気持ち。

発見がたくさんです。

これからも撮影を通して
目の前で起こるさまざまなできごとを
追体験として学ばせてもらいたいなと。


その後、
にこにこと食べ続け
男の子はお腹いっぱいになって
機嫌よく、最後まで撮影をすることができました。


なんとも純粋な心から出た言葉と、
屈託のない笑顔に
本当に癒されたできごとでした。

________


あ、ちなみに、

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男の子が手をとめた頃には、
黄色い大きなお花は残っていたものの
小さな色とりどりのお花は全てなくなったので
まっしろしろになっていたケーキ。

そのケーキは帰った後、
お父さん、お母さんの手で
美味しくいただいたそうです。笑


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shiori hatakenaka
2019年に発覚した潰瘍性大腸炎とゆるく付き合っている、見た目はちきん・メンタルありんこHSP気質の元看護師です☺︎今は元より好きだった【言葉と写真】で活動してます。私の発信が誰かの励みになれば嬉しいです。みなさまのサポートは、今後の発信や活動に使わせていただきます。

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