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なぜ子どもたちは夢を持てないのか

 お越しいただきありがとうございます。

 受験コーディネーターの廣川です。

 51回目の投稿です。


 今回は、20数年前に学校から業者テストが排除されて、生徒の学習意欲が低くなってしまってから、授業中や休憩時間に何を話しているのかを書いていこうと思います。

勉強する覚悟

 自分は家庭教師ですから、授業の始まりは生徒もおじさんを呼ぶからには、覚悟を持って学習に取り組んでいますが、しばらくすると慣れてきてしまい、集中力が薄くなりがちになってしまいます。そうなると、成績にも変化が出なくなるので、気付いたらすぐに最初の覚悟を思い出すように促し、最初の覚悟に戻さないといけません。

 そこで学習意識を高めるための話をしていきます。

 なぜ勉強をするのでしょう?

 「勉強しないとお母さんに怒られるから」なんて答えを出す生徒はいません。多くは「将来のため?」と反疑問形で答えます。そこで『将来のためって、どういうこと?』と聞くと、言葉に詰まったり、何となくそんな気がするというようなことを答えます。そうです。これが学習意欲を薄くする原因なんです。

きっと勉強した方が良い

 生徒も勉強した方が良いとは薄々感じているんです。でもなぜなのかがはっきりしていないので、勉強に向かいきれないでいるんです。そこでヒントとなるであろう話をします。

 『この社会には、資格が無いと出来ない職業があります。例えば医師や弁護士などは、国家試験に合格しなければ、その職業にはつけません。そういった職業につくためには、大学を卒業しなくてはいけないことが多く、学力が必要になります。

 同様に業界によっては、大学を卒業していないと就職出来ない業種もあります。つまり職業選択の幅を広げるためにも勉強が必要となります。将来の夢がまだ見つけられていない、あるいは夢が変わったときに、学力が無いことで、その夢が選べなくなってしまうことがあるんです。だから、学力はあるに越したことはないんです。

 さらに、自分が50年以上生きてきて、「あの時に勉強しておけば良かった。」と言う大人はたくさんいましたが、「あの時に勉強しなければ良かった。」と言ってる大人は、ひとりもいませんでした。

 ということは、たぶん勉強しておいた方が良いんだと思います。その証拠とまでは言えないかもしれませんが、周りの大人はみんな「あの時に勉強しておけば良かった。」と言っていませんか? どうですか? 勉強することに賭けてみては。』

 というように、生徒に話します。もちろんですが、すでに夢を持って、そこを目指している生徒もいます。そんな生徒にもこの話はします。そうすると勉強している自分を肯定することになり、自信を持って学習していけるんです。

夢を持てというなら


 問題は、まだ夢が無い、あるいは学習していないせいで夢が描けずにいる生徒の多くは、成績も芳しくないので、「将来はニートだから」などと平気で言います。数字で結果が出ていないので、自己肯定感も低くなっているせいでしょう。

 これが大きな問題で、学校や周りの大人が「夢を持て」と簡単に言いますが、何度も言いますが、夢を持つには知識、学力が必要で、それが足りていないことで夢が持てないのだから、ただ夢を持てと言われても難しいのが現実なんです。

 本を読むとか、普段の授業にしっかり取り組み、少しずつでも学力を上げていくことでしか夢を持つことに近づくことが出来ないのです。残念ながら、学校の授業で理解を進め学力を上げていくことは、文科省が考えているほど簡単ではないんです。

 今の子が夢を持てないのは、大人が子どもたちが憧れる姿を見せていないから、なんて言っていますが、それならすべての生徒が夢を持てないはずです。実際には、そうではなくしっかり夢に向かって進んでいる生徒もいます。情報だけはたっぷり入って来て、多くの生徒は夢より現実が襲ってきていることを、しっかり把握して理解していくことが必要だと思います。


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