見出し画像

アルフレックスジャパンが「時代」という名の新作the ERAに込めた想い

来年で創立50周年を迎えるアルフレックスジャパン。いまや国内6つの直営店と北海道エリアはカンディハウス札幌、九州エリアはプロポスタ(アルフレックス福岡)、北陸エリアはリンテルノ バイ ヤマギシといったエリア総代理店、ハウスメーカー、設計事務所、デパート、インテリアショップといった全国のそれも様々な業種とのコラボレーションを積み重ねてきました。さらに2018年12月には新しいMolteni&C(モルテーニ)グループのキッチンブランドDada(ダーダ)のショールームをオープン予定とのこと。

そのアルフレックスジャパンが歩んだ道のりの象徴とも言えるのが、1987年に開設し昨年30周年を迎えた森の中の大型ショールームと3棟のモデルハウス、カーサミア河口湖です。いまや空間コーディネートを伴う家具のショールームは他でもみられますが、それを先取りしリアルな住居空間で照明やアートなどのディスプレイも含めて自分を表現する場としてのインテリアのあり方を今日まで提案・維持し続ける企業姿勢にはほんとうに驚かされます。

そんなアルフレックスジャパンが、2018年9月6日に新製品を発表しました。東京・恵比寿で行われた発表会では、代表取締役社長の保科卓さんが登壇。そこには、今回新製品のthe ERAを世に送り出すに至ったいきさつのヒントが込められていました。

「住」だけでなく、「食」「寝」までも豊かで贅沢に

もともとソファではじまったアルフレックスジャパンは「住」の改革を推進。日本に居間に代わるリビングルームを定着させることに貢献しました。

そしていまや時短ニーズとともに合理的な動線を求めて「食」を囲むスペースが充実。テーブルやチェアの進化とともにダイニングが生活の中心となり、キッチンも家具の一部と捉えられるようになってきました。それを実証するように、アルフレックスジャパンはこれまで直営店で展示のみをおこなっていたモルテーニグループのキッチンブランドDada(ダーダ)のショールームをいよいよ12月17日南青山にオープンすることでさらに充実させる予定とのこと。

Molteni&C(モルテーニ)のワードローブ提案にみられるように、ベッドルームも眠るだけではなく、前後の時間をより快適に過ごせるインテリア空間として充実。アウトドアにはPaola Lenti(パオラ レンティ)を提案してきました。

ふたたび原点へ。「ソファ」をテコ入れし半世紀の時代そのものを投入

アルフレックスジャパンは、イタリアのアルフレックスで家具づくりとイタリア人の家族中心で心豊かな生活スタイルを学んだ保科正さんが1969年に設立。ソファといえば応接間に鎮座していた時代に、ソファを家族の寛ぐ居間の中心に移動させ、リビングルームという概念を広めました。70年代に突入すると、いまなお人気のMARENCO(マレンコ、1971)が登場します。シンプルなデザインと堅牢な構造、初のカバーリングシステム採用により「長く使える」信頼感がロングセラーを支えました。

80年代になるとインテリアを積極的に楽しむのがトレンドとなり、A・SOFA(エー・ソファ、1986)を発表します。折しも、インテリアコーディネーターの資格が1983年にはじまり、ようやくインテリアが業界として日本に広く認知された時期。すでにアルフレックスジャパンのソファは定番となっており、これらのモデルは豊富に揃ったソファやクッションの張り地をコーディネートしたり、チェアの張り地と合わせられることもあり、年代ごとにトレンドの生地を纏ってロングランを続けています。

21世紀に入ると、家の中での日々の暮らしこそ豊かにあるべきという認識の下、リビングには薄型テレビやスクリーンを使ったホームシアターが進出すると、SONA(ソーナ、2002)が登場します。脚が伸ばせるシェーズロングタイプのあるシステムソファが人気を博し、機能性と拡張性の高いAVボードや、背クッションとの間に挟んでリクライニングを安定させるシリンダークッションが一大トレンドとなりました。さらなる大画面が普及したいま、こうした寛ぎスタイルは求められ、なおベストセラーです。

今回の新作は、こうした一連の流れを受けたもの。the ERAは「時代」を意味し、アルフレックスジャパンが50年に亘り気づき上げた家具づくりのノウハウと、世界中から採り入れた優れた素材や技術を結集した、新時代の定番スタイルを象徴する伸びやかなスタイルをもったソファとなっています。

アルミダイキャストの脚部は軽快に駆ける動物の脚を思わせる一方で、全体のフォルムはワイド&ロー。居住空間での圧迫感をなくすとともに、視覚的な安定感をもたらしています。

もちろん機能面でも高耐久で10年保証はアルフレックスジャパンならでは。今回の目玉である座面奥行き1100mmのディープスタイルに、マイクロファイバーを背クッションに使った贅沢な寛ぎセットは、さらに大画面化とリアル体験を推進するホームシアターユースに叶うリビングの新定番となること請け合いです。

更新し続けることで生み出される普遍性。アルフレックスの物づくり

もう一つの注目は、アルフレックスの新製品と合わせて発表された川上元美さんデザインのRiva1920(リーヴァ)のテーブル、MESA(メザ)。アルフレックスが発表した同デザイナーのチェアAPERTO(アペルト)と同時期に開発された製品です。
オイル仕上げの天板にスチール製アイアンダスト仕上げの脚部の、素材感のコントラストがまことに見事。国内の職人による籐張りをラインナップするアームレスチェアのAPERTO(アペルト)ともども、背筋の伸びる作品を発表し続ける川上さんのデザインには息を呑みました。

川上さんをはじめ国際的に活躍する各国デザイナーを起用し、時代に左右されず長く使い続けられる製品づくりを追求するアルフレックスジャパンのものづくりをこれからもウォッチしつづけたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

Y_Endo@エフワイセブンディー
いい音&大画面があることで日々の暮らしが豊かに。住宅というハコ、インテリアという見た目だけでない、ちょっとコダワリ派の肌が合う人たち同士が集まる暮らし方を考えていきたいと思っています。

この記事が参加している募集