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はじめに②

こんにちは。
㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。
さて、本日は前回の続き、「はじめに」の第2回です。
もはや「はじめに」だけで膨大な量の記事になってしまいそうですがw
コンパクトにまとめて早く本来のコラムが書けるように頑張ります。
初めてお越しいただいた方は第一回からご覧ください。

頑張っていれば、いつか、誰かが見つけてくれる。

さて、本日は高校を卒業したあとのお話です。

いきなりなんですが私の前職はアイドルでした(毎回いきなりでほんとにすみません)。

無事に高校を卒業した私は芸能関係の専門学校に入学し、元々得意だった歌やダンス・お芝居の稽古に明け暮れていました。
忙しすぎてバイトにはほとんど入れなかったけど、レッスンの合間を縫って週1くらいで出勤。
学校を卒業したらテーマパークダンサーや舞台女優になりたかったけど、オーディションにはこくごとく不合格。
それでも、卒業後はこんな私をスカウトしてくれたタレント事務所に入ることができた。
そこで3人組のユニットを組むことになった。

大阪最大級のイベント会場で、来場者数千人規模のアニメの祭典をやるので、そのイメージユニットということで華々しいデビューが決まっていた。

メンバーは私と、歌手を目指していたMちゃん、声優を目指していたK。
それぞれ自分のやりたいこととは少し違うけど、芸能界にいれば“いつか”自分のやりたいことができる。みんなそんな思いだったと思う。
イベントサイトには私たちのシルエットだけが入った状態で「ワタシたちの詳細は近日公開♡」と書かれていた。

実際のHPの写真。まだ残ってたことにびっくり

イベント会場の近くでロケ撮影をして、ボイトレにも通って、ダンスレッスンもして、いよいよ来週は記者会見!という時に

Kが突然事務所をやめた。

地獄のはじまり

「ごめん!突然だけど今日で事務所を辞めることになりました!今までありがとう!」

レッスンに向かう電車の中で、私とMちゃんはそのメールを受け取った。

Kは沖縄にグラビア撮影に行ってたとは聞いてたんだけど、その撮影内容を巡ってレーベルや事務所を大揉めしたと。

私とMちゃんは2人でも絶対にデビューするつもりだった。
そのことをプロデューサーに伝えに行くと
「これは元々Kのための企画なんだ。お前ら両脇だけいてもこのイベントは成り立たないから、申し訳ないがこの話はなかったことにしてくれ」

記者会見5日前、デビューの話はなくなった。
ついでにKが2歳サバを読んでいたこともこのタイミングで聞かされた。笑

あの妹キャラはなんだったのさ!!!!!むしろ3人の中で一番年上だったのかよ!!

2人になった私たちは小さなライブハウスや昼間のbarでライブ活動をすることになった。
頑張っていればいつか、誰かが見つけてくれる。自分たちのやりたいことがきっとできる。そう信じて頑張った。

お客様は...5人、、いや、3人、、、10人集まれば大盛況。
お客様を呼べる人気アイドルと抱き合わせでライブに出させてもらった時は楽屋も使えない。冬は極寒のステージ裏で凍えながら出番を待った。
寒すぎて口が開かなくなるというのを初めて体験した。

ライブは仕事ではなく「営業活動」なのでギャラは一切入ってこない(すごい理論)。
所属している事務所は元々グラビアタレントがメインだったので、私の仕事にもグラビアの仕事が入り始めた。
あとは業界の偉い人とお食事などの接待活動。※詳しくは割愛しますw

早朝から地方のラジオの仕事、日中のレッスン、撮影会、そしてまたレッスン、偉い人との接待活動(そして彼氏の浮気と多額の借金w)、
身体も精神もボロボロで、朝はカフェインの錠剤?みたいなのを飲んで身体を起こして、夜は睡眠導入剤を飲んで無理やり寝る、
今が朝なのか夜なのか何日なのかも分からなくなった。

頑張っていれば、きっと誰かが見つけてくれる。


アイドルを辞めた日の話

ある日、大阪の日本橋を中心にアニメグッズの販売をしている会社の社長と接待の席を設けられた。
イベントスペースで毎週ライブをやっていた人気アイドルが卒業するので、その次にやってくれる子を探しているとのこと。

場所は難波にある高級なしゃぶしゃぶ屋さん。そこで大量にお酒を飲まされた。
少しでも減ると永遠に注がれる。

「俺が注いだんだから飲んでよ~!はい、一気~」
今でこそアルハラが市民権を得てきたけど、当時はそんなものないし、
何よりその仕事が欲しい。絶対に欲しい。この話が流れたらもう終わりだ。

意識が朦朧として、トイレに行った。
あと20分で終電。

頑張っていたら、きっと誰かが見つけてくれる。

---本当に?いつまでこんな生活が続くんだろう?

毎日2~3時間の睡眠時間で、朝から晩まで稼働してもノーギャラで。
これを乗り越えた先に何があるんだろう?誰が見つけてくれるんだろう?
きっと戻ったら、また飲まされる。もっと飲まされる。

終電まであと10分。
「明日朝からバイトがあるので帰ります」
走って終電に乗った。

もうこんなことはやめよう。
その場でマネージャーに退所の連絡をした。

数日後、カンカンに怒った社長に呼び出されてなんと6時間、事務所に監禁&恫喝された。
「お前は事務所の裏切り者や」
「他のタレントはお前のことを全員恨んでるぞ」
「今更お前みたいな奴にOLが出来ると思ってんのか?」

事務所に入ったのが昼12時。解放された時には外はすっかり暗くなっていた。

そうして私は芸能界を辞めた。

当時のプロデューサーが私のプライベートチェキの売上を横領して事務所をクビになったのも後に知りました

数日間自宅に引きこもって、久しぶりにバイトに出勤した。

あっさりとだけ事情話すと
「仕事ないならうちで働けばいーじゃん!」と、店長は私に契約社員を勧めてくれた。
当時、そのファミレスは出店ラッシュも重なってものすごく人手不足だったと思う。
私は営業時間の長い近隣店舗に異動して、契約社員として働くことになった。


結局今回もめちゃめちゃ長くなってしまいましたーー!
ここまで読んで下さったアナタ!!ありがとうございました(/_;)

次回は契約社員になってから、怒涛の日々編をお届けします(?)

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