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015 成長する人特有の3つの在り方、未来志向、パターン認識、今ここへの集中

成長する人には「未来志向」「パターン認識」「今ここへの集中」の3つの特徴がある

今回はこれらの話をする


1.未来志向(自らハードルを設定する)

「すごい」と言われる人はたいがい前を見続けている

例えば、大谷翔平とか、池江璃花子とか…、自ら高い目標を設定し、クリアしたらさらに高い目標を持つことを繰り返している

たぶん一流と呼ばれる人たちはみんなそうじゃないかな

そこまでいかなくてもどんどん成長する人たちは、往々にして自らハードルを設定している

この間も、ある独立ファイナンシャルプランナーが、わざわざ名古屋から私のところへ会いに来てくれたんだけど、彼は将来経営者になるための知見を高めるために、色んな人と会うようにしているという

聞けば大学時代に「必ず起業をする」と決めたらしい

就職した後、経理をやったり、営業もしたらしいけど、常に起業を頭において、様々な人たちと交流しながら、試行錯誤したそうだ

このやり方がうまく行ったのか、7~8年で独立できたと言う

私との面談でも、彼ははっきりと「現在、経営者になるために経営や組織についての知識を持つことが課題です」と語っていた

これもまたハードルの設定と言えるだろう

このように前を見続けることが、自分自身を進化させてくれる

2.パターン認識(「流れ」で記憶する)

前を見続けるのが良いと書いたけど「じゃあ過去は必要ないのか?」と言ったら、そうでもない

とかく我々は「終わったことは忘れて次に目を向けよう」みたいなことを言ってしまうけど、実はプロフェッショナルな人ほど、終わったことも大切にしているんだよね

松井秀喜はホームランを打った時の球筋をすべて覚えているというし、プロ棋士も棋譜はすべて覚えていると聞いた

もし本当ならとんでもない話だと思うけど、それだけ訓練を積んだとも言える

羽生善治は次のように語っている。

感想戦で正確に再現したり、棋譜を覚えたりできるのは、一手一手で記憶するのではなく、一連の手順や流れで理解しているからです。好きな歌のサビを口ずさめば、自然とその先の歌詞が出てくるのと同じです。

流れで理解するから覚えられるってこと

確かに昔覚えた歌は何十年経っても覚えているけど、果たして棋譜を覚えるのとそれは同じことかな

どう考えても何十倍も難しそうに思える

まあでも「流れ」で覚えるのだな、ということは分かった

棋士には遠く及ばないけど、私も事業者との対話はフレームワークを使い、流れで覚えるところがある

フレームワーク対話の例
社長:私はなんとか社会の損失を減らしたいのですよ
私:社会の損失?(これはミッション?)
社長:例えばね、日本は女性をあまり活用してませんよね、それからせっかくのテクノロジーも使わない会社が多いですよね
私:女性とテクノロジーですか(外部環境?市場ニーズ?)
社長:そうそう、ところがねえ、それに気づいてくれるお客様が少なくて…、今一生懸命普及活動をしています(課題はプロモーション?)
私:社長は社会の損失を減らすために普及活動に力を入れているということですね
社長:はい、そうです

私の場合、さすがに対話の中身をすべて覚えることはできないので、メモは必ずしている

そのメモは図の場合が多い

図でメモすることでしばらく頭の中に残っている

3.今ここへの集中(テンション維持)

ルーティーンとは、自分自身をコントロールする所作や流儀のこと

より高いパフォーマンスを発揮するために行う、言わば「テンションの維持スキル」である

例えば、このたび再び楽天の一員になった田中将大投手はマウンドでキャップのツバをじっと見つめる動作をする

これは視点を一か所に集中させることで、一定のテンションを維持しているのだろう

また、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドは、フリーキックやペナルティーキックでゴールを狙う際、ボールをセットしてから数歩後ずさりし、胸を張りながら両足を広げて仁王立ちする

これを行うことで、おそらくゾーン状態を再現していると考える

これもひとつのテンション維持スキルだと思う

2人のやり方はあまり似ているようには見えないけど、「所作によって心理状態を変える」という意味では同じである

じゃあなんでテンションを維持しようとしなければならないのか?

おそらくテンションとは意識的に維持しようとしなければ下がるものだからだろう

放っておいたらどんどん落ちるってこと

ギリギリのところで生きている人たちはそのことを知っているので、自分のテンションを維持する方法をつくり上げたのだと思う

そうやって「今」をつくり上げている

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